ぷち突発!!
□お題から始まる小話「今宵は……」
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◆今回のお題は下の落書きです。
【タイトル:「今宵は……」】
◆たこすけ◆
「なにしてるの?」
「ええ、ちょっと……」
シャワーを浴びてきた雲雀は、タオルで無造作に髪を拭いている。
一方、綱吉はベッドに腹ばいになって、何やら書類とにらめっこしていた。
「仕事?」
「まぁ、……そんなもんです」
「珍しいというか。無粋だね……。僕といるのに、仕事を持ち込んでいるわけ?」
いささか機嫌を降下した雲雀は、ムスリとする。
それを感じとってか、綱吉は彼を見上げて、言い直した。
「いや、仕事って程のものでもないんですけれども。
ホラ、最近、ご意見箱を設置しましたよね」
「ああ、アナログ的な目安箱ね」
「意見があるのに、上の者になかなか言えないですからね〜〜」
家庭教師や守護者が恐くて、とてもとても……とは、口が裂けても言えない。
現に今の綱吉もそうだ。
「どんなものがあった?」
少し興味を持ったのか、雲雀はギシリときしませてベッドに腰をおろした。
「『ズネッロファミリーとの交渉を考えて欲しい』」
「なるほど。そこは最近、新しい参謀を入れたそうだね。そいつはトレーダーでも少し有名だったらしいけれど、調べてみる必要はあるかな」
「セキュリティの甘さについての意見もあります」
「確かに今のボンゴレのセキュリティシステムは、僕も疑問に思うよ」
誰かさん達がお互い気にいらないとかで、破壊しまくるからでしょーが……。
ハハと、ため息まじりに笑う綱吉だが、もちろん、これも口には出せない。
「でも、他のはどうですかね……」
「例えば?」
「『雲の守護者を器物損壊罪で、しょっぴいてくれ』とか……」
「……駄犬か、パイナップルあたりかな?」
「ちょっと、ヒバリさん!!目がコワイですよ、目が!!」
雲雀が立ち上がろうとしたのを、綱吉は慌ててなだめた。
「他には?」
「『霧のバカをなんとかしろ』」
「同感だ」
雲雀は満足げにうんうんと、うなずいている。
「後は『武道大会を開催してほしい』とか、『慰安旅行に野球観戦ツアーをぜひ入れてほしい』とか……」
「……」
「見てくださいよ。キャンディの包み紙まで入っています」
ごみ箱じゃないんですからと、綱吉は大きなため息をもらした。
「何だか悲しいです。部下の方がまともな意見で、幹部である守護者のは、……ただのわがまま?」
「……返す言葉もないね」
End
★たこすけコメント★
守護者は子供っぽかったって話?
センセーのは、ヤっちまったらしいけど、たこすけのは萎えそうですねぇ。
皆さんは落書きを見て、どんな妄想しましたか?
さて、次回のぷち突発は……、いつになるんでしょう……。
*次ページはよしきの作品です。