究極パラレル逃避物語。
ヒロインは２人、オリキャラもそれなりに多し。
第一ヒロインは幸村と、第二ヒロインは赤也とくっつく…予定。
序章
昔々、ここではない別の国のお話です。
そこは平和な国で、人々は皇帝を神と崇め、幸せに暮らしていました。
王様にはふたりのお妃様と３人の娘、そしてひとりの甥がいました。
長女は一姫として政治のお勉強を、三女は巫女姫として占いのお勉強を。
真ん中の次女は戦姫として、武術や戦術のお勉強を。
王家直系の男児以外は自分の血を残してはいけない決まりだったのですが、王様の弟はひとりの少年を残してすでに他界していました。
その少年は本来生まれてすぐに殺されるはずだったのですが、王様のお情けで生かされ、次女姫の戦姫とともに武術のお勉強をしながら暮らしています。
何故なら、お姫様たちのご生母である一ノ妃様と二ノ妃様は男の子を生んでいなかったからです。
王様が３人目のお妃様をお迎えになるか、２人のお妃様のうちどちらかが男の子をお生みになるまで、王様には男の跡継ぎがいないことになってしまうのです。
しかし、ある日、一ノ妃様に比べてまだ若い二ノ妃様から、元気な男の子がお生まれになりました。
存在意義を無くしてしまった少年の過酷な旅が今、始まります。
それは、仲の良かった従姉妹の次女姫やたくさんの人を巻き込む、過酷な旅です。
少年は、王様の陰謀や大臣達の策略に満ちた国で生き延びることができるのでしょうか。
長姫は呟きます。
『すべてはあの子の頭脳次第。』
三姫は呟きます。
『すべてはあの子を取り巻く運命次第。』
次女姫は、呟きます。
『すべてはあの子の努力次第。…それで間に合わなかったら、そのぶん私も努力する。』
彼の味方は思ったより少なく、そして意外に多い。
