それは、必然

□Act.4
2ページ/3ページ

そして早くも放課後



うさぎちゃんに誘われて本日オフのスリーライツとともに皆でクラウンに向かっております



念願のみんなとクラウン…!!



何食べよっかな〜




「おや」


「どうした?大気」


「あの人…」



大気の視線の先には突っ立ってぼ〜っとしているっぽい人がいた



「あんなところで何してるんでしょう」


「さあ、どーでもいいから早く行こうよ」


「でも…なんか少し様子が変よ」


「そうね、心此処にあらずっていうか…」


『あの人…』


「どうかしたんですか?優衣」


『知り合いに似てる…』




私のその言葉に一同が驚いた




「うっそ、ほんと?!」


『うん…いや、でも他人の空似かも』


「でももう少し近くじゃないと解からないじゃないか」


「そうだよ!行ってみようよ!」


「ですが…」


「いいじゃないですか!違ってたら違ってたで!」


「え、ええ…」




(多分違うと思いますがね…)



世界が違うのだから、いるはずが無いんですよ





その時、その人がこちらに振り向いた







『!!』


「…!」


『うそ・・・』


「お前・・・」


『…アンタ、何してんの?!将之!!』


「いや、オメーこそ何してんだよ!藤岡!!」


『何って…クラウン行くとこだよ!ってか!!・・・マジ?』


「…知ってんだな?ここがどこなのか」


『うん…』


「…お前が急にいなくなったって騒いでてよ、なるべくお前のこと知ってる奴は探そうってことになってたんだけど…まさか、こんなわけわかんねえとこにいるとは思わなかったぜ…」



はあ、とため息を吐く相手



『…私だって、アンタが来るとは思わなかった』





状況が飲み込めず黙っていた一同だったが大気の提案でクラウンはまた後日ということになった





『ごめんねみんな、折角誘ってくれたのに』


「ううん、いいよ」


「だけど優衣ちゃん!明日じーっくり聞かせてもらうわよ?」


『えー』


「じゃあ、また明日ね!星野たちもまた明日」


「おう!」






5人は5人だけでクラウンへと向かっていった





「さて、彼がどういう人物なのか…話してくれますね?優衣」


『うん』


「…つーか藤岡…あいつって」


『ちょっと今黙っとこうか』





余計な事を言われる前に笑顔の圧力で黙らせた




うん、やっぱこれ使える











「お前さあ、今どういう生活してるわけ?」


『私じゃなくてこの3人に言って』





家に入ってからの第一声がこれ



まあこんな高級マンションだったら言わずにはいれないよね






『さて、えっとまずこいつの名前ね』


「こいつって言うなっつーの、あー…内田 将之です」


「私は大気光です」


「俺は星野光」


「…夜天光」


『まあ思ってる通り将之は私と同じ世界から来た人間』


「…やっぱり」


「…世界?」


『それは後で説明するから黙ってて、将之とは小学校の時の同級生、って言っても中学、高校は違ったから会うのは久しぶりなんだけどね』


「そんな彼が…なぜ?」


『さあ…私にもよく…』


「…あ〜!!もうわけわかんねえ!!」


「はあ…僕も良くわかんないけど…優衣と同じ世界から来たってことは…この人にもスターシードが無いってこと?」


「「!!」」


『ああ、そうみたいだね』


「…つーことは敵に見つかったらこいつもヤバイんじゃ…」


「…そうですね、すみません内田さん、貴方にも十番高校に1年生として通ってもらいます」



それまで大人しくしていた将之はビックリして勢い良く立ち上がった



「はあ?!高1として?!無理だろ!」


「しかたありませんよ、先ほどのやり取りから月野さんたちから見ても優衣と貴方は同い年の知り合いとしか見えてないでしょうし…私たちの目の届く範囲にいてもらわないといけないのでどっちにしろ1年生と言う形に」


「目の届く範囲って…なんでそんなこと」


『私たちの身が危ないってこと』


「・・・は?」


『これからいうことは信じられないかもしれないけど納得しろよ』


「お、おう…」




優衣は一息置いてから内田をまっすぐ見つめこういった





『ここは私たちにとって漫画やアニメの世界なの』
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ