それは、必然
□Act.18
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『ちびちびちゃんが、目覚めた』
「目覚めた…?じゃあ、あのちびもセーラー戦士ってことか?」
『・・・ちびちびちゃんは、』
「これ、今夜の試写会のチケットです」
『え、いいの?』
「ええ、と言っても愛野さんたちのようにファンクラブに入ってるわけじゃないので私たちと同じ2階席ですが」
「ホラ、将之の分も」
「あ〜悪い、俺今日バイトに変わっちまってよ、藤岡だけ行って来い」
『…変えるの無理?』
「え?・・・まあ、ちょっと聞いてみるわ」
そういってバイト先に電話を掛ける将之
「どうしたの?将之にそんな風に言うの珍しいね」
『いや、3人が初めて撮った映画だし、せっかくチケットもあるのにさ…見に行きたいじゃん?』
「やっぱバイトなしで、見に行けるよ」
「わざわざありがとうございます」
今夜、
今夜が、
決裂のとき・・・
学校について読書をしていると
うさぎちゃんがみんなから試写会があることを聞き星野、大気、夜天の順にチケットをもらえないか頼み込んでいた
『…ねえ大気、ほんとにもうチケット無いの?』
「…1階席なら、2階席はまだもう少しありますが・・・月野さんの今後のためにもやめておいた方がいいでしょう」
「ハハ、刺されるかもしれないしな」
『・・・・・』
(・・・)
(今日の優衣は・・・いえ、先日の球技大会から優衣の様子がおかしい)
(何かあるんでしょうか?)
(たとえば…)
何かが起こる
優衣が“視てきた”中にある
何か、が…
「・・・・・」