それは、必然
□Act.15
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『うわ〜またすごい人』
前方には朝から女生徒に囲まれるスリーライツの姿
その時大気が目の前でフラッシュの焚かれたカメラで取られサインを強請られていた
「すまないけど今はプライベートな時間ですからこういう事は遠慮してくれませんか」
そういって1人先に去って行った
「…っていうことだから」
「ね?」
そういって2人も大気の後を追った
「まあ、正論だな」
『でもなんか…大気また…』
「・・・」
「まったくあいつらしょうがねえな」
「みんな私たちの外見にしか興味ないんですよ・・・大体、コンサートの最中ですらキャーキャー騒ぐような人達ですから、きっと私たちの歌などロクに聞いていないんでしょうね」
「大気ご機嫌ナナメだね、何かあったの?」
「いえ、別に」
そういって先に行く大気
『大気』
「・・・なんですか、優衣」
『一緒に行こ?』
「…お好きにどうぞ」
「めずらし、優衣が学校で俺たちの近くにいるなんて」
「ってことは…」
「知ってるんだろ、今回のことも」
「将之」
「ま、なんとかなるだろ」
『大気、どうしたの?またなんか思い悩んでるみたいだけど』
大気に問いかけると少し言いよどんで
「・・・私たちのメッセージをちゃんと感じてくれている人は、いるのでしょうか?」
『大気…』
「優衣が感じ取ってくれているのはわかってます、ですが…それは知っているからというのもあるのでしょう?」
『…そうだね』
「純粋に、歌を聴いただけで、感じ取ってくれる人はいるのでしょうか」
(もし、いないのならば…)
プリンセスにも届かないのでは…
『・・・』
「よっとぉ!」
急にうさぎちゃんが現れた
「月野さん」
「こんにちは、お、皆さんお揃いで」
振り向くと少し離れたところから3人がついてきていた
「ね〜え、放課後ちょぉっと付き合ってくれないかな?おねがい!」
「え?」