それは、必然

□Act.12
1ページ/1ページ

『大気ー夜天ー』


「おや?」


「優衣、将之、どうしたの?」


『差し入れと冷やかしに』


「・・・後半が本音ですね」


「で、星野は?」


「ああ、休憩なんで外に行きましたよ」


『えー折角差し入れ持ってきたのにー』


「その内帰ってくるんじゃない?」









その時入り口から星野が入ってきた









『あ、星、野…う、うさぎちゃん?!』


「あれ?!優衣ちゃん?!何で此処に?」


『え!えーっと…たまたま此処に用が会って着たら偶然2人に会っちゃって!』


「うわーすげえわかりやすいいい訳」


『うるさい!』


「へえ!そうなんだ!」









良かった!うさぎちゃん信じてくれて!










『で、星野が肩車してる子って…』


「ああ、おだんごの妹」


「星野、まさか貴方誘拐…」


「違ぇーよ!このちび助が迷子になってたから保護したんだよ!」


『へえ…まあ、ほんとかどうかは置いといて』


「ほんとだよ!」


『ちょ、もう星野うるさい、誰か他に探している人とかいないの?』


「あ!ママ!私連絡してくる!」






うさぎちゃんは公衆電話へと向かった






『…で、貴女ちびちびちゃん?』


「ちーび!」


「…なんで知ってんだよ」


『あーら?私を誰だとお思いで?』


「この世界の不法侵入者ですよね」


『違う!!何?私大気になんかした?!』


「そうですね、私を良く傷つけてはくれますね」


『は?』


「おまたせ!ママもうすぐ来るって」


『ほんと?よかったね、ちびちびちゃん』


「ちーび!」














そして暫くすると焦った表情の女性が駆けてきた



「まあ、ちびちびちゃん!」


「ちび!」





(思ってたけど育子さん若っ!!)






「ありがとうございます!」


「いえ、俺は別に…」


「そうよ!ブラブラしてて偶然見つけただけなんだもん」


「そういう言い方するかな、普通」


「だってホントの事でしょう」


「すばらしい!休憩時間の間にも一日所長の立場を忘れない、これぞ警察官の精神!ハハハハ」


「誰?」


「警察署長!本物」


『うわーキャラ濃いー』


「失礼ですよ、優衣」





幸い優衣の言葉は聞こえていなかった





「それでは皆さん、また、ハハハ」


「ああああ!レイちゃんたちのこと忘れてた!きっとまだ探してるわ!」








そう言って駆け出したうさぎちゃん












そしてそのうさぎちゃんの後姿をずっと見つめていたちびちびちゃん












(敵も、セイレーンとクロウさんだろう…)





















役者は揃った
















さあ、終わりへの一歩を踏み出そう



















(その終わりは、絶対ハッピーエンドにしてみせる)











(絶対に、なにがなんでも…)
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ