それは、必然
□Act.10
1ページ/2ページ
『ジョイントコンサート?』
「そうです、有名なバイオリニスト“海王みちる”ジョイントするんです」
『海王みちる?!』
「知っているんですか?」
『そりゃあもう!世界的に有名なバイオリニストだよ?普通知ってるでしょ!で、そのコンサートがどうかしたの?』
「コンサートのチケット、招待用があるんですよ、2枚、将之と来ませんか?」
『え〜?アイツと〜?』
「いいじゃないですか、コンサートが終わったらたまには皆で外食にでも行きましょう」
『外食・・・居酒屋とか?』
「未成年の飲酒は法律で禁止されていますよ」
『飲まねーよ!!!でも居酒屋のご飯美味しいんだよね〜』
「…まあ、一応考えときますよ」
『…ってな感じで昨日の夜チケット貰ったの、行く?』
「あ〜まあ、その日はバイト無くて暇だしな…行くか」
『やった!外食ー』
「お前ホントに現金な奴だな」
『いつも家事してるからたまには休みたいの』
本日は将之(荷物持ち)とショッピング!
新しい服もたくさん買え、現在クラウンで一休みするためクラウンに向かっております
「でも大丈夫か?3人の出るコンサートなら月野たちも来るんじゃねーか?」
『さあ?来るんじゃない?』
「来るんじゃない?ってお前なあ…招待券だったら誰から貰ったか一目瞭然だぞ」
『チケット見せなかったらわかんないって!さて、何食べよっかなー』
「…嫌な予感がするな…」
クラウンに入ると見慣れた角の席に見慣れたメンバー5人と見慣れないけど知っている人が2人
「あれ?優衣ちゃん!将之くん!」
『あ、うさぎちゃん!みんなも…』
「…バレても知らねえぞ」
『うるさい…みんな来てたんだ…って…海王みちると天王はるか?!』
「え、優衣ちゃん2人のこと知ってるの?」
思わず叫ぶとうさぎちゃんが不思議に思ったらしく聞いてきた
『え、いや、だって2人とも有名だし!』
うん、どもっちゃった!
「すっごーい!さすがはるかさんとみちるさん!」
うさぎちゃんは別の意味でもっとすごい!!
「うさぎ、こちらは?」
「あ、少し前に転校してきた藤岡優衣ちゃんと内田将之くん、2人は小学校の時の同級生らしくてとっても仲がいいんだよ」
「『仲良くねえ!!』」
まさかそんなことを言われるとは思わなかったので思わず叫ぶと2人ではもってしまいそれを見たうさぎは一層笑顔で
「ね?」
と言った
「フフ、ほんとね、海王みちるよ、よろしくね」
『え、あ!よろしくお願いします』
右手を差し出され少し焦りながらも握手をした
「天王はるかだ、よろしくな、子猫ちゃん」
「こねっ…!ブフッ!」
『将之!!こちらこそよろしくお願いします』
子猫発言に吹いた将之を一喝してからはるかとも握手を交わした
『…もう右手洗えない…!!』
「いや、洗えよ」
『だって!こんな美人2人と握手したんだよ!!洗うのもったいない!!』
「…あの3人にそれ言うなよ、泣かれるぞ」
『へ?』
わかってない様子の優衣
(あいつらと握手してもこいつ普通に手洗うんだろうな…)
あいつらとはスリーライツの3人の事
(・・・ははっ、ぜってえ泣かれるな、特に夜天には)
いつも素直じゃないがなんだかんだ言いつつも優衣にものすごく甘えている夜天を思い出した
(言わねえでおこう)
そう思うのは、俺が末っ子に甘い証拠なのかもしれない
(こいつも十分あいつらに甘いけど)
(俺も十分甘いんだよな…)
「なんかいやだな」
『は?』
「いや、なんでもねえ」