それは、必然
□Act.4
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『ん〜今日もいい天気』
昨日あんな事があったけど
いつも通り元気いっぱい!
・・・こういうの私が言うとほんとにキモイな
『さて、さっさとお風呂入ってご飯作らなきゃ』
昨日あのまま寝たからお風呂入れてないしね
・・・あれ?
そういえば私パジャマだったけど誰が着替えさせたんだろう…
て、いうか…誰が着替えさせたとしても私下着姿を男に見られた?!
・・・まあいいか、下着姿だし
年下に興味ないし
普通に洗濯物一緒だし
そんな風に考えながらお風呂に入っていると
ガチャ
『え、』
「え、」
ドアが開く音がして振り向くと
星野が立っていました
「うお!!」
『き、』
「ご、ごめっ!!」
『きゃああああ!!!』
私の叫び声にもう起きていたらしい大気と今まで寝ていたらしい夜天もやってきた
「どうしました?!」
「も〜朝からなんなの…」
その時勢い良く風呂場のドアを閉めている星野に遭遇したらしく
私が風呂から上がるとリビングで笑顔だけど迫力があり禍々しいオーラをまとった大気と私に向かって土下座している星野とその星野の頭を踏んづけている夜天がいた
『え、』
「優衣!本当にすみませんでした!!」
「ほんといい神経してるよね、風呂場を除くとかさ」
「わざとじゃねーよ!」
「でも札はちゃんと“cloes”になっていましたよ」
「み、見るの忘れてました…」
ちなみに札と言うのは脱衣所の扉に掛けている札の事で“open”が誰も使ってない意味、“cloes”が誰かが使っている意味
私が一緒に住むようになってお風呂場ドッキリ☆を防ぐために掛けていたのに・・・
『意味ねえ…』
「ほんとだよ、もうベランダから身を投げるしかないね」
「そうですね、良かったですね、私たちの部屋が11階にあって、死ぬには十分な高さですし」
そういって星野を抱える大気と夜天・・・って
『ちょ、ストップストップ!!』
「ちょっと、何で止めるのさ」
「嫌な思いしたでしょう?」
『いや、まあそりゃしたけどさ、後ろだけだからそこまで気にしてないよ』
「でも…」
『いーから!ほら!大気が朝ごはん作ってくれたんだから早く食べないと冷めちゃうよ』
そう言うと2人はしぶしぶ星野を離し私は星野にメッチャ謝罪と御礼を言われた
「あ、そうだ、今日は優衣の体調のことを考えて優衣も車で行ってもらいますよ」
『ええ?!いいって!もうピンピンしてるし!』
「優衣!」
夜天がじっと見つめて…というか無言の圧力を掛けてきた
しかも心配してると言うのがなんとなく伝わってくるので
『はあ、わかった、車で行くよ』
そう言うと見るからに夜天は嬉しそうにした
かわいー…
私多分夜天には甘いな…
まあ、夜天だけじゃなく大気も星野も心配そうにしていたから今日ぐらいいいかな
そう思ったのが間違いでした
学校に着いたら昨日同様今日もデマチだらけで私が車から降りると3人と同じ車から出てきたと言う事でものすごい数の視線が刺さった
(やっぱ断っときゃよかった…)
教室に行くまで刺さる視線
教室についてからも刺さる視線
しかも・・・
「優衣ちゃん、どういうこと?!どうしてスリーライツと同じ車に乗って登校してくるのよ!!」
美奈子ちゃんから質問攻め
(勘弁してよ…)
「ちょっと、聞いてるの?!」
『き、聞いてる聞いてる』
「じゃあなんで?!」
『と、登校している途中に偶然会って乗せてもらったんだよ』
「・・・ほんとに?」
『ほ、ほんとほんと』
「そうなんですか?!大気さん!!」
勢い良く隣の大気に聞く美奈子ちゃん
「ええ、そうですよ」
平然と応える大気に美奈子ちゃんは疑うのをやめた
うん、美奈子ちゃんらしい
「少し昨日より元気がないようでしたので乗せたんですよ」
『?!』
てめえそれ言うか?!
その言葉に昨日の出来事を思い出したのかハッとしたうさぎちゃんが
「大丈夫?優衣ちゃん」
と心配そうに聞いてきた
・・・ほんといいこだよね、うさぎちゃんは
『うん、大丈夫、心配してくれてありがと』
そういって笑うとうさぎちゃんは安心したように笑った