それは、必然
□Act.6
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現在数学の小テスト中
(数学がまだ得意な方でよかった…)
でなければ大気の見張りつきの勉強させられちゃうし…
(ん?)
私が見た先には苦戦しているうさぎちゃんと何かほかの事を考えている様子の星野
(昨日大分イラついて帰ってきたからなあ…)
そんなことを思い出しているといきなりドンッ!と机を叩く音がし
「ちくしょぉおおおー!!!」
と星野が叫んだ
事情を知っている夜天と大気と将之は面白がった表情をしていた
(・・・今日は星野の好きなもの作ってやるか)
そして放課後
「それにしても今日の数学の時星野面白かったよね」
「いきなり叫んだからついに頭おかしくなったかと思ったぜ」
「ああ、それなら既に」
『大気、聞こえるよ』
「お前ら…全く人事だと思ってよー友達甲斐のない連中だぜ、ったく…」
星野がそう呟くと近くでたまっていたうさぎちゃんが声を掛けてきた
「アンタも追試組みたいね、テスト」
「そんなんじゃねーよ」
「星屋はねミュージカルの稽古が煮詰まっててイラついてるんだよね」
「ミュージカル?!」
「ほほーミュージカル、って凄いの?」
ミュージカルがよく解かってないうさぎちゃんが美奈子ちゃんに聞くと美奈子ちゃんは熱くなりながら
「そりゃあもう!歌って…踊って…お芝居までしなくちゃいけないんだから・・・もう、単語と年表と方程式いっぺんに覚えるようなもんなのよ!!凄い神業だわ」
美奈子ちゃんが目をキラキラさせながら星野に言うと星野は照れたようで顔を背けながら
「別にたいした事じゃねえよ、覚えるだけなら」
と言っていたらその間に今日の数学の小テストの星野の答案を大気が皆に見せていた
「でもお勉強の方は覚えらんないみたいね」
「16点…」
「お前ら!それ俺の答案!!」
「この点はいくらなんでもやばいんじゃないの?」
『私もこんな酷いのは流石に…』
「あ〜や〜ね〜高校は留年あるのよ」
「や、だから!!それはミュージカルのせいでだな!!」
焦りながら言い訳をする星野
そんな星野に追い討ちを掛けるように言う亜美ちゃんと大気
「でも、今度の追試の結果が本当に悪かったら…」
「間違いなく留年ですね」
『マジか』
(他の教科は私ヤベェぞ)
その時だった
「それなら!お勉強会しかありませんわね〜!」
「レイちゃん?!」
「一体ドコから…」
転校してきた日同様神出鬼没なレイちゃん
「おほほほほ、私たち受験の頃は私の家でよく勉強会を開いていましたのよ、みんなで頑張っていい高校に入りましょうねって励ましあって…!」
「受験無かったくせにレイちゃんは」
美奈子ちゃんがそう呟くとレイちゃんは思い切り美奈子ちゃんの足を踏みつけた
(うわっ!あれ相当痛そう…)
それを見ていたスリーライツは軽く引いておりそれに気づいたレイちゃんはまた態度を変え
「おーほほほほ!私たち奇遇にも今日これからお勉強会を致しますのよ?星野君たちもご一緒しませんこと…?」
少し甘えたような声でウインクまでつけて言うと3人はドン引きしてしまい顔を引きつり後ずさりしながら
「い、いや…俺たちこれからミュージカルの稽古があるから…」
「優衣、行くよ」
『あ、うん』
「俺もバイト行くか」
そう言って去っていく私たち
・・・レイちゃん、流石にアレは…ない、かな