それは、必然

□Act.2
1ページ/3ページ

ピピピピ、ピピピピ、ピピッ



カチッ



『ん…5時半…?・・・早い』



ったく…
アラーム設定間違えてるよ


何で5時半なんかに・・・








『うおっ!!起きなきゃ!!』




そうだった!
ここ私の家じゃないんだった!





30分ぐらいで自分の仕度をして朝食を作ろうかと思った矢先…






『…何がいいんだろ』



朝からそんな食べれなかったりしたらなぁ…
夜天とかそうっぽいし
でも星野は食べれそうだしなぁ…
大気は・・・




あれ?
アイツよくわかんねえぞ?







まあいっか
大気だし








『…少なめでいっか、後で聞けばいいし』




そうして作っていると気づけば7時に





「おはようございます」


『あ・・・・・おはよう…』


「…なんですか?その間は」


『いや、だって大気で会うのは初めてだしさ、ちょっとビックリした』


「ああ、そうですね」


『あ、そうだ大気、ごはんってどれくらいがいい?』


「量ですか?」


『そ』


「そうですね…普通より少し少な目ぐらいですかね、夜天があまり食べないので」


『あ、やっぱり』


「星野は普通ぐらいですから」


『わかった、大気は?』


「私ですか?…普通、ですかね」


『わかった』



私と大気がそんな風に会話していると星野が起きてきた




「ふぁ〜あ、大気、優衣、おはよ」


『おはよ、星野』


「おはようございます、朝食できてるみたいですから顔洗ってきなさい」


「うい〜」



大気に言われ素直に洗面所に向かう星野




『・・・大気ってさ』


「なんですか?」


『お母さんみたいだよね』


「・・・・・よく、言われます」


『あはは、だろうね』


「メイカーとしてならまだしも、大気として言われると複雑なんですがね」


『あ〜ならお父さん?』


「…それはもっと複雑ですね」




その時星野が戻ってきた




「おし!メシ食おうぜ!って…夜天まだかよ」


「はぁ…仕方ないですね、起こしてきます」




大気はため息は吐いたがめんどくさそうな素振りは見せず夜天を起こしに行った




『・・・やっぱりお母さんだな』


「は?」


『いや、こっちの話し』




星野は不思議に思いながらも席に着き、優衣も料理を並べていると大気と夜天が出てきた




「夜天、おはよ!」


「・・・」


『夜天、おはよ』


「…は、よ…」


「ほら夜天、いい加減起きなさい」


『メッチャ眠そうだな』


「コイツ朝よえーから」




未だ半分夢の中の状態で夜天は席に着きその様子に大気はため息を吐きながらも席に着いた




「じゃ、そろったとこで、いただきます!」


「いただきます」


「・・・ます」


『はは、召し上がれ』





そんな様子で始まった朝食の時にふと大気が思い出したように言った




「あ、そういえば私たち今日ドラマの撮影で少し遅くなりますね」


『どれくらい?』


「まあ、遅くても9時までには帰ります」


『わかった・・・ところでさ、そのドラマって?』


「“ホームズ少年のZファイル”っていうやつ」


『あ〜やっぱり』


「やっぱり、ということは出てたんですか?貴女の世界でこのドラマ」


『名前だけね、確か平均視聴率が35%だとか』


「そうそう!」


「でも僕今日ヤダ・・・外・・・」


『眠くても言うんだな』


「まあ、言いたくなる気持ちも解かりますけどね」


「人だかりになるからな〜」


『あ〜ウザそ〜』



優衣はテレビで見たあの人だかりを思い出しうんざりしたような顔をした



「・・・優衣」


『ん?』


「今日ハンバーグ・・・」


『・・・は?』


「今日の夜はハンバーグがいいそうですよ」


『あ、そういう…わかった、ハンバーグね、ちなみに一番頑張った人にはデカイハンバーグ作ってあげる』


「お!ほんとか?んじゃあ頑張らねえとな!」


「ん・・・」


「・・・夜天、いい加減起きなさい」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ