それは、必然

□Act.10
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『うっわー…すっごい人』


「しかも女だらけ」


『まあ、アイドルが出るんだからそうだろうね』


「で、いつ始まるんだ?」


『んーと…後10分』


「あー眠てえ…」


『寝るなよ、3人とも頑張ってるんだから』


「そうだけどよ…」










そんなこんなしているうちに始まったコンサート









『…すごい…』


「女共の歓声が?」


『違う!演奏!!なんか…なんていうのかな?・・・波動、みたいなのを感じる…』


「…ああ、言われてみれば確かに」


『…3人とも必死だもんね、探すの』


「早く見つかるといいんだがな」


『…うん…』








(でもそれは…最後の戦いの始まりの合図でもある…)
















(…優衣)






どうしてそんな顔をするのですか?




なんだか、




泣き出しそうな顔をしていますよ…








(貴女のそんな顔、私は見たくないのですが…)






もしこの演奏を聴いていてその顔になったというのならば











この演奏を止めてしまうのに










(…なんて、バカな話しですね…)







この曲はプリンセスを探し出すための曲






私たちのプリンセスに捧げる曲






それを、








(たった1人の、異世界人のためにやめようと思うなんて)








この星にいるからでしょうか…
























『お疲れ様ー!』


「あ、優衣、将之」


『お疲れ様ーって…星野は?」


「星野なら海王みちるの楽屋に」


『ええ?!私も行きたかったのに!!』


「いいじゃねえか、この間あったんだから」


「…この間?」


「ああ、この間コイツの買い物に付き合わされたときにクラウンで会ったんだよ」


「へえ…」


『じゃあ私星野迎えに行ってくるね、早くごはん食べに行きたいし』


「楽屋なら廊下を左に出て階段を上った3つ目の部屋です」


『おっけー』


「早く帰ってこいよ、腹減ってんだから」


『はいはい』













廊下を進んでいると星野を階段の前に見つけた




『あ、星「オーマイガー!!!」


『「!?」』





ステージの方から聞こえてきた叫び声






(もしかして、Mr.ガラヤン?!)




「優衣はここにいろ」


『う、うん…』







星野にそういわれ頷いたが







(今日のはウラヌスとネプチューンが出て来るんだよ、じっとしてられない!!)






そう、あの2人を見なければ後悔する






(遅めに行ったら大丈夫だよね…?)






そう思い、ステージの方へと向かった














のが、間違いだった





「待って!今日は…ちゃんと御礼を言わせて、助けてくれて、どうもありがとう、これからも一緒に戦ってくれるよね…?」





セーラームーンの言葉に3人は顔を見合わせ





「どうする?」


「どうやら敵は同じようですし…」


「足引っ張らないなら、いいんじゃない?」


「そういうことね」





ファイターの言葉にセーラームーンは嬉しそうに駆け寄り





「よろしく」





そう言って手を差し伸べ、ファイターが握り返そうとしたその時




「!」


「わあ!」





2人の間を一つの玉が通り過ぎた






「何者!!」


「消えろ、次ははずさない」






その言葉とともに現れたウラヌスとネプチューン





「そんな、やめて!2人とも!」


「そいつらは太陽系の外から来た侵入者だ」


「えっ」


「そんな奴は信用できない、それに、そこにいるお前もだ」


「え?」





ウラヌスの視線の先に振り返るセーラームーン



その先には物陰から出てきた優衣が





「優衣ちゃん!?」


「「「優衣!?」」」


「へえ、お前もこいつらの仲間なのか?」





そう言い戦闘体制に入るウラヌス



それを見た3人も戦闘体制に入ったが間にさえぎるようにセーラームーンが入った






「そんなことない!この人たち悪い人たちじゃないよ!」


「お退きなさい」


「もういいわ!」





その言葉にセーラームーンが振り向く





「無理に協力してもらわなくて結構」


「自分たちだけで十分やっていけるわよ」


「私たち結局相容れない存在なのかしら」


「そんなことない、待って!」






セーラームーンの制止も空しく3人は優衣をつれて去っていった













「どうして動いたのよ!私ここにいろって言ったでしょ!」


『う…だって…』


「また何かあったらどうするつもりだったのよ!」


『…ごめんなさい』


「…たくっ…」


「でもあのセーラー戦士たちに見つかったのはよくないわね、セーラームーンと違って警戒心が強いし星の輝きが解かるかもしれないわ」


「そうね、アイアンマウス同様気をつけた方がいいわね」


「…ってことよ、いいわね?優衣」


『…はい…』






「お前ホントにどっちが年上か解かったもんじゃねえぞ」






『うるさい!』


「…さて、星野は月野さんを送ってから来るそうなので行きますか」


『へ?』


「行くんでしょ?外食」


『…うん!』
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