宇宙蛙物語
□クルル 「あなたは私の憧れです」 であります!
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「昨晩、最近宇宙を騒がしているコンピューターウイルス、『メディア』が我々のコンピュータに侵入してきたのであります」
疲れ切って答えられないクルルの変わりに、朝食を作り終わったケロロが答えた。
「コンピューターウイルス?」
「左様」
「それが思ったよりもてこずったらしくてな・・・
進行を止めるのに夜明けまでかかって寝てないそうだ」
夏美は驚いてクルルを見た。
だらしなく伸ばした少し眺めの髪は、いつも通り結ってはあるがボサボサだ。
分厚い眼鏡で見えないが、おそらく目の下はクマで黒いのだろう。
(あのクルルがてこずるなんて・・・)
改めて、夏美は宇宙は広いと思った。
しばらくして、クルルは立ち上がり、ふらふらとドアに足を進め始める。
「わりぃ隊長・・・朝飯は後で食うわ・・・」
そういい残し、クルルはラボへと向かった。