スーパーロボット大戦V

□第十一話 欧亜作戦
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A世界 東京 自衛軍総本部

元5121小隊司令善行忠孝は今は自衛軍本部で芝村支隊の裏方として活動していた。

善行「ではラミアス艦長、この件くれぐれもよろしくお願いします」

マリュー『はい、お任せください』

カガリ『大丈夫だ善行大佐。この私も人類側の代表として交渉するんだ。なにがなんでもこの戦争を平和的に解決させてみせるさ。アスハの名に懸けて』

善行「そうですね。そちらには連邦とザフトを休戦させたオーブのカガリ代表がいらっしゃるのでしたね。ならば、この和平交渉は必ず成功するでしょう」

善行はデスクに備え付けてあるモニターを消した。その時、善行の部屋の扉をノックする音が聞こえてきた。善行はすばやく引出から拳銃を出した。

善行「どうぞ」

???「は〜い。元気」

入ってきたのはショートカットの学兵の制服を着た大人の色気のある女性だった。名は『原素子』。かつて“整備の神様”とよばれた伝説的な人型戦車の権威で5121小隊の整備長である。今は、善行の元で彼の手伝いをしていた。

善行「……あなたでしたか」

善行は拳銃を再びデスクへと閉まった

原「そんな物騒な物向けて“でしたか”とは何よ。それが“元カノ”に言うセリフ!?」

善行「それは失礼しました。私の話を盗聴している憲兵が踏みこんできたのかと思いまして」

原「はあ…。で、あなたが進めようとしている“作戦”は巧くいきそうなの?」

善行「ええ、その第一歩としてアークエンジェルにはこの世界の幻獣側の有力者と和平交渉をしていただいてます。それが成功すれば我々は長きにわたる幻獣との戦争を終結させることができるでしょう」

原「そうね。でも、ことはそう巧くは進まないでしょうね」

善行「当然この戦争を終わらせては困る方々が我々の中にもいます。永らくこの世界を陰から操り、戦争という名のビジネスで儲けてきた方たちです。その方たちには退場をしていただかねばなりません」

原「それが“欧亜作戦”ってわけね」

善行「はい。彼らにはある意味テロのようなことになってしまいますが、この際、多少強引な手でも使わなくてはなりません。すでに大原首相やカガリ代表とも話は通してあります」

原「そう、あなたにそれほどの覚悟があるなら私から言うことは無いわ。じゃあね」

原は善行の部屋を出ていった。そして残された善行はずれた眼鏡を手で直しコーヒーを一口啜った。
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