イナGO

□まとめ
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オーロラ

毛布と紅茶を入れた出納を持って木枯らし荘を出た。
寒くて縮こまりながら待ち合わせの場所まで急いぐ
シンボルの鉄塔に登と、もう剣城は来ていた
「早かったね」
「まぁな」
たぶん早く来たんだろうなぁ
鼻をすすったり手に息を吐きかけたり寒さを凌ごうとしていた
そんな剣城に毛布をかけてあげる。
俺も隣で毛布に包まって紅茶を注いだ
剣城にあげると嬉しそうに手を温めてからそっと口に含む
「熱くない?」
「大丈夫」それから遅れて「ありがとう」って言う
可愛いなぁ「剣城、キスしてもいい?」
うん。ゆっくり唇を重ねた時、携帯が震える音に驚いた
『オーロラ出てるよ』葵からのメールだった
2人同時に空を見上げる
薄いベールのようなオーロラが俺たちの頭の上でふわふわ揺れていて感動的だった
ふと思い立って剣城を立たせる
しぶしぶ立ち上がった剣城を自分は座って見上げた
ちょうどウエディングドレスのベールのようで綺麗だった
「俺たちだけで今、結婚式あげようよ」
「兄さんにみてほしいな」
「そうだね、京介のウエディングドレス姿もこのオーロラも」
ちょっとだけ恥ずかしそうにして、無計画だけはやめろよって
「無計画でもなんとかなるよ!」
でも、指輪だけは準備しておこうって思った

それからまたオーロラのベールにかぶせた剣城に誰にも邪魔されない深いキスをした
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