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□兎と熊
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もしも君に
耳があったら
この声を
聴かせてあげられる
のに
もしも君に
心があったら
この気持ち
伝えてあげられる
のに
ねえ
嫌いになるなら
僕を殺して
君に愛されない
僕なんかいらない
どこにもいない
いない いない
ばぁ
奇跡なんて
どこにもなくて
きっとここには
存在しない
『生きて』＋『死んで』
＋『巡る』＝運命(ｻﾀﾞﾒ)
とは言い聞かせた
自己理解
でもしょうがないのさ
こうでもしないと
村は僕を
捨てる
ねえ
嫌いになるから
僕を愛して
君に愛されたい
僕はいないから
どこにも
いないよ
ねえ
痛いよ
もしも君に
口があったら
この口と
重ねてあげられる
もしも君に
記憶があったら
この愛で
癒やしてあげられる
キミの事なんて
いらない
キミの身体だって
いらない
キミの記憶の
愛しい表情が
見れれば
いいよ