短編小説
□風とムチ
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無理矢理風丸の家に連れて来られた俺。
風丸の言う通り親は二人ともいないみたいだ、
俺を部屋に置いた後、風丸はすぐに部屋を出た。
「風丸の部屋って落ち着いてる感じがしたのに…」
机にベッド、タンスはまぁ普通だが、サッカーボールにいろんな人と撮った写真までもが飾ってあった
「風、強いな…」
家の中にいてもびゅーびゅーという音で風の強さが分かる。
厄介な事になる前に帰らなきゃ…
そう思った時…
「お待たせ」
風丸が手に持ってるのは自分で作ったらしいムチと、手錠だった
「お前…一体何するつもりだよ!?」
「決まってるだろ、監禁だよ。ずっとマックスと一緒に居たからチャンスをずっと逃してたんだ。」
「だ、だからって今やるか!?俺だって家に…」
「あ、家には連絡入れといた、今日は俺の家に泊まるってな」
「何勝手に決めてんだよ!!俺は帰るからな!!」
俺はその場から立ち上がってドアから出ようとしたが、風丸に腕を掴まれ、そのまま手を後ろに手錠を嵌められてしまった。
「これでもう逃げられないな」
俺はそのままベッドまで連れて行かれ、押し倒された。
そこにさっきのムチを持ち、上から覆いかぶさってきた
「な、何すんだよ…?」
「決まってるだろ、お前を犯すんだ。抵抗したり逃げようとしたらコイツが振ってくるぞ。」
「……」
俺は何も返せなかった。
風丸が怖かったから…?
ムチが怖かったから…?
どっちもだ。
「か…ぜまる…こわい……」
「ん?そうか、俺が怖いか」
そう言った風丸の表情は笑っていた。
そして優しく俺の頭を撫でた。
だがその行為に恐怖心を持ったのだ
怖さの余りに俺は意識を遠くへ飛ばしてしまった
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