長編小説
□プロローグ2
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あれから2年の月日が流れた。
日本に来た俺は、母さんの両親の家で暮らすことになった。
名前もファリア・アルデナのままではいろいろとまずいことがあるため、
母さんの旧姓である『半田』を名字に、そして祖父が自分の決めたことに真っすぐに向かってほしいという願いから名前を『真一』に。
このことから俺はファリア・アルデナではなく【半田真一】になったのだ。
日本の学校はイタリアとは少し違った。まぁ、当たり前か。
俺はあの日以来サッカーをしなくなった。
体育でのサッカーは参加するも、以前のようなプレーは出来なかった。
それでもチームの中では1番上手かったらしい。
でも俺のサッカーの実力は伸びなかった。
俺は…俺のサッカーは枯れた。
ファリア・アルデナの消滅と同時に…。
そして俺は中学生になった。
学校は【雷門中】だ。
この学校にはサッカー部がないらしい。
今の俺からしたら都合がいい学校だ。
間もなく入学式だ。
そして、雷門中への入学がサッカーの闇に落ちた俺に光を見せることになるのだった。
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