短編小説

□遅刻
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「やっべぇ寝坊した!!」


今日はサッカーの試合、9時にマックスと待ち合わせしていたのに遅刻

集合時間は10時

1時間前には集まって一緒に行こうって言ってたのに寝坊してしまった



「あっ!もう遅いよ半田ぁ!」
「悪い!寝坊してしまって…」

「6分の遅刻!」

「ごめんてば!!」



「許したげる!」


マックスがあっさり遅刻を許してくれた



「半田、君が来た時間わかってる?」

「9時6分…だけど?」

「今日は何日?」

「9月6日。」

「そして僕たちの背番号は?」

「俺が6でマックスが9…ん??」


「やっとわかったね」

「だ、だからどうしたんだよ!」



マックスは一歩一歩俺に近づいてきた。

ニヤニヤしながら


「今日は僕が半田に何をしても許される日だよ!前回はよくもやってくれたね、半田君」


「ちょっ…マックス怖い!!」

「いいじゃない、今日は何をしても許されるんだからさ…」



マックスは俺の腕を強引に引っ張り、自分の胸の中に俺の顔をおさめた。

「ねぇ半田…」
「ん…?」

「……」

「!!」


マックスは俺の口に口を重ねる…





と思ったら猫みたいにペロッと舐めてきた。

その後も頬や目元を猫になったかのようにぺろぺろと…


「ちょっ…マックスやめ…んっ!!」


今度はちゃんとキスをしてきた

「んっ…んんっ……ふぁ…」



深くまで舌を入れて絡ませられ、俺は誤って唾液を呑み込んでしまう


「あっ、僕のを飲んでくれた!」

「ち、ちがっ…!!」


「可愛いなぁ半田はもう!」


きゃっきゃ言うマックスのテンションに俺は振り回されまくった。

時刻は午前9時30分


30分しか時間はない。



二人で走って集合場所に向かうつもりが俺はマックスにお姫様だっこされた状態で連れて行かれた




「降ろせマックス!」

「こっちのが早いし僕も幸せだから」


「いいからおろせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」




結果、10分の遅刻で怒られた上、お姫様だっこされてとても恥ずかしい思いをした俺だったのであった






END
 

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