短編小説

□卒業式のこの日
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今日は雷門高校の卒業式

俺、半田真一は3年間の高校生活を終え、今日高校を卒業する。




卒業式を終え、最後のホームルーム活動があった

そこで一人ひとりメッセージを言う事になった。


『このクラスで良かった』
『○年間楽しかった』
『これからは自分の道に向かって頑張ってください』
『また会える日を楽しみにしてる』

ってメッセージがほとんどだった。



そして、次は…


「次、松野」
「はい」


マックスの番だった。
マックスは中2の頃から仲良くし、中学の卒業式の日に告白され、付き合うことになり、今日までその縁が切れることはなかった。


あれから3年が経ったんだなぁ…


「僕はこの学校に入学して良かったです。学校行事とかも楽しかったし、修学旅行とかもいい思い出になりました」


マックスにしては普通の言葉だな

と思っていると…



「でも1番は半田と一緒にいた時間です」

「…!!なっ…」

「半田とは中学からの付き合いで、同じサッカー部に所属してからずっと一緒にいました。
そして、気が付けば僕は半田が好きになってしまい中学の卒業式の日に告白しました。」


「あっ…あああ!!」

ヤバい…顔が熱くなってきた…!!


「そしたら半田は顔を赤らめて、いいよって返事をくれました。その時とても嬉しかったです。
高校でも3年間ずっと同じクラスで修学旅行も班が同じだったし、休日なんかは半田とヤっ…」
「おいもうやめろ!!途中からただの思い出話じゃんか!!」


なんて恥ずかしい話してんだよこいつは…



「じゃあ、今ここで半田の気持ちを聞かせてよ」
「はぁ!?」
「だから、半田の気持ちだよ。僕は今でも半田がだぁいすきなんだからさ」
「い、言えるわけがないだろ!!恥ずかしいのに…」

「言えよ半田!」
「マックスに愛を伝えろー!」

「お前ら!!!!」


「半田、言いなさい。最後なんだから。」


最後…?そっか、最後か……

だったら俺の今の想いを伝えるチャンスかもしれない…



「俺は…」


周りがいきなり静まり返った。
言いづらいが、もう腹をくくって言ってやる!!



「マックスと出会えて本当に良かった、幸せでした」


その時、マックスがいきなり俺に抱き着いてきて、さらにはみんなの前でキスをした。


「なっ!!こらマックス…!!」
「ありがとね、半田!」







「…俺こそ、ありがとな」








END
 

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