一瞬の中の僕ら。

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「アレン君て何だかけっこうバカだよね」

「んなっ…僕だってどうすればいいか…」

 そういい終わるとアレン君は本当に困っているようで腕に顔を伏せた。


 
 …あ、こんにちは。あの後無事皆と一緒に汽車に乗れました。

 ですが問題です。あの仲間想いなリナリーがアレン君のことをシカトするのです。

 まぁそれは任務の事だとわかっているので

 一体どうしたら許してもらえるかどうか今汽車のローカで

 アレン君と会議中です。


「でも…ここはあれしかないよ」

「あれ?」

 何かいい意見でもあるのかとアレン君はすばやく顔を上げた。


「あれだよ 男らしく「ごめんなさい!!」って」


「…」


 あらら…また顔伏せちゃった。


「とりあえずあともうすぐで汽車駅で止まるでしょう

 そのときチャンスだよ」


 だからとりあえずここから出てリナリーたちのところへ戻ろう。


 私はアレン君に右手を差し出した。








「さて まずはわかってる情報をまとめよう」

 ブックマンがテーブルに地図を広げる。

「今私達はドイツを東に進んでいる
 
 ティムキャンピーの様子はどうかな?」

 
 皆の視線がティムにいく。でもそんなのティムは気にしてないようで

 かまわず東へ向いていた。


「距離がかなり離れてると漠然とした方向しかわかんないらしいから
 詩賞はまだ全然遠くにいるってことですかね」


 あらら…はやくあいたいのになぁ…


「一体どこまで行ってるのかなぁ

 クロス元帥って経費を教団でおとさないから領収書も残らないのよね」

 リナリーが言う。


「へ?じゃあ生活費とかどうしてんの?自腹?」

「そんなわけないじゃん」

「主に借金です」

 ラビの意見に私とアレン君のWパンチ


「師匠って色んなトコで愛人や知人にツケで生活してましたよ

 ホントにお金無い時は僕がギャンブルで稼いでました」


 …

 アレン君の言葉で皆の意見が一致してしまったのは言うまでも無い。


「(あ…)」

 今アレン君とリナリー目があったのに…


「(リナリーが目を逸らした…)」


 アレン君が私に視線を向けてくる。

 そりゃぁもうあせってますとも。
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