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□ほほ笑みをください。
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「風間さんは・・・。」

「あ?」

「なんで笑わないんですか。」

「俺が笑う必要がどこにある。」

「だって、いつもつまらなそうな顔してるから・・・・。」

「つまらないからつまらなそうな顔をしているのだ。
それとも、お前は俺を楽しませる自信でもあるのか?」

「ないですけどォ〜。」



気になるじゃん。風間さんの笑顔って。
たまに笑うけど、それは狂気的な笑み。
はっきり言って怖いからね。



「笑って下さい。」

「なぜだ。」

「笑ってほしいからです。」

「人間は本当に曖昧なこと言うな。他人を笑わせて何になる。」

「幸せになります。」

「はっ、それこそ笑わせる。」



何言っても、嘲笑いしかしない風間さん。
気がついたら、風間さんを抱きしめてた。



「私は、あなたに笑ってほしいんです・・・・。」

「いきなり抱きついてなんなんだ・・・。」

「不安になるんです、私と居ても笑ってくれないから・・・。
私のことを好きじゃないんじゃないかって・・・。」



被害妄想だよね。

でも、不安なんだよ?



「馬鹿かマカダミアは。」

「ひどいです!!」

「お前のことは愛してるんだ。好きじゃない。」

「・・・・ほんと?」

「俺が本当に笑う時は、マカダミアを本当に幸せにした時だ。
まあ、今でも十分幸せだろうがな。」



風間さんはほほ笑んだ。
私をみて自慢げに。
それが本当の笑みは分からないけれど。



「じゃあ、私が笑います。風間さんの分までいっぱい!!」

「そうするといい。俺は余計な演技をしなくていいからな。」

「ええ〜!?そんなのダメですよ!笑うときは笑って下さい!!」

「しつこいなマカダミアは。」

「いいんです。風間さんの笑顔が見れるなら。」



するとまた、困ったように微笑んでくれた。
小さな小さな笑みだったけど。



微笑みをください。
(貴方の分まで笑うと。)
(私は決めました。)
 

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