真選組の華 〜真選組女隊士物語〜 第1巻

□第8話 猫を飼う時は用法・容量を守って正しく・・・
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近藤が仕事に精を出すようになり、書類整理や幕府への報告、容疑者の取り調べなどまでもがテキパキとなされた真選組。


働きすぎたのか、現在は隊士たちに多少の暇が出来ていた。




雛乃もまた、暇になっていた。




「ま、休めるに越したことはない・・・か・・・」




そんな風に縁側を歩いていると、何処からか可愛らしい鳴き声が。




「ミャーッ・・・ウミャ〜ァ・・・」


「ね・・・猫?」




雛乃は外を眺めた。


すると、水溜りの中に何か白っぽいものが見えた。




「そういえば・・・昨日は雨だったっけ」




雛乃は急いで靴を取りに行き、庭側に回って水溜りを覗き込んだ。




「ねっ・・・猫・・・」




水溜りの中には、白に茶色の模様の子猫がいた。


そして雛乃を、子猫の武器・可愛らしいクリクリの目で覗き込んできたのだ。


これは攘夷志士並みに危険な兵器であり、もちろん雛乃も。




(可愛い〜〜〜っ!!)




何て感じで虜となってしまい、思わず子猫を抱き上げ自室へ連れて行った。
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