真選組の華 〜真選組女隊士物語〜 第2巻
□第47話 理想を押し付けあう理想の家族、プレゼンデッドバイ阿良々木家
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「雛乃、こっちにおいで」
優しく手を差しのべる兄の姿が現れた。
名を呼ばれた雛乃は、嬉しくて、犬っころのように全身を使って駆け出す。
「おいで、雛乃」
自分より一回り大きいその手に、自分の手を重ねた。
ぱっと明るい笑みを浮かべて兄の顔を仰ぎ見ると、
「おいで雛乃。…地獄へ…引きずり込んでやる!!!」
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