1.5W副長(第二部) 完結

□第6章 bitter chocolate その参
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天導衆って奴らはよっぽどこの星のことを信用していないらしい。

城の上空に浮かんでいる巨大な船を見上げる。

(この星を支配するというのなら、この星の大地に城でもなんでも造って住まえばい

いものを。)

着地のために逆噴射しながら巨体が降下してくる。

巨大な船が着地する予定地点の脇には佐々木異三郎がいつもと変わらぬ不愛想な顔

で佇んでいた。

無視して上空を見上げる。

いったいどんな話がもたらされるのか。

吉か凶か

「いや、吉ってこたないな・・・。」

思わず零した言葉に佐々木がちらりと土方を見た。





「先日は世話になった。」

下げた頭越しにどこかで聞いた声が聞こえた。

「ははっ。」

佐々木が答え、土方は頭を更に深く垂れながらその聞き覚えのある声に意識を集中す

る。

「その者は、その節は大分具合が悪かったようだが、傷は癒えたのか?」

(この声は・・・!)

「こうべを上げよ。」

「お気遣いありがとうございます・・・。」

返事をしつつ、ゆっくり頭を上げれば、支柱のような台座が輪を描くように12本林

立しその上に笠をかぶった男達が座っていた。目の前の台座に座った男の身にまとっ

た服と笠の間に緑色の肌が垣間見える。

土方はゴクリと唾を飲んだ。

「あの銀髪の男は息災かの。あの後また不始末をしでかしてはおらぬか?」

「不始末を見逃し助けていただきましたご恩を胸に日々精励しております・・・。」

(ヒュドラ・・・・!!)



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