1.5W副長(第二部) 完結
□第30章 奪還 その拾二(R18)
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土方の細い腰を抱き寄せて、貪るように唇に吸い付く。
舌と舌を深く絡み合わせ、蠢く柔らかな熱に溺れる。
もつれ合う舌先から堪らない快感が全身に伝わる。
くちゅくちゅと絶え間なく漏れる密やかな水音。
引き寄せた腰に己の腰を押し付ければ、互いの欲情にはっきり触れる。
熱い。
それほど酒を飲んだわけじゃないのにクラクラ目が回る。
唇を合わせているだけで気持ちが良すぎて肌が泡立つ。
「土方。」
ほんの少し唇を離してそっと名前を呼んだ。
愛おしくて愛おしくてたまらない。
土方が俺を一瞬見つめ、なぜか泣きそうな顔で目を伏せた。
「土方?」
「銀時。」
伏せたまぶたをそっと開き土方の濃紺の瞳がうっすらと俺を見つめる。
艶やかに光るまつ毛の先から滴が零れる。
切れ長の綺麗な目がふんわり弧を描いた。
土方の唇が小さく音を紡ぐ。
「好きだ。」
背筋にびりりと電気が奔った。
「そんなん俺だって・・・。」
応える声がみっともないほど掠れた。
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