1.5W副長(第二部) 完結

□第5章 bitter chocolate その弐
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「近藤さん、入るぞ。」

「げほげほ、ごほっごほっ。」

「おい、近藤の奴マジでゴリラになっちまったみてえだぞ。こりゃ、中に入って見な

いでやった方が親切ってもんなんじゃねえの?あるいは、入ったらアブねえかもしん

ねえぞ、あいつすでに理性なくして野獣になって・・・」

「何言ってんだ!風邪こじらせてるだけだろうが。近藤さんはゴリラじゃねえ!」

土方は銀時を睨んでから障子を開け、近藤に声をかけた。

「近藤さん、大丈夫か?」

「トシ・・・俺・・・・ごほっ、ごほっ。」

「あ〜、かなり先祖がえりが進んでるね。こいつとはもう意思の疎通を図るのは無理

だわ。」

「万事屋、てめえ黙らねえとその減らず口引き裂くぞ。」

土方に睨まれ銀時が肩をすくめた。

この冬性質の悪い風邪が江戸に蔓延しており、昨夜、夜遊びに行っていた近藤が倒れ

た。

高熱と酷い咳で今朝会議の時間になっても起きてこられなかったのだ。

「トシ、銀時、俺どうしよう・・・ごほごほごほ。」

近藤が涙目で部屋に入ってきた二人を見た。

「近藤さん、どうした?」

土方が心配そうに敷かれた布団の脇に腰を落とす。

「もうすぐバレンタインデーなのに、治らなくって『スマイル』行けなくてお妙さん

にチョコレート貰えなかったら、どうしよう・・・!」



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