1.5W副長(第一部) 完結

□第1章  おまえ、誘ってるの?!
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「多串君、あいかわらず冴えない顔してんね・・・。」

「てめえらも・・・な。」

あの事件から1か月ほどたった秋晴れの日、銀時は久しぶりに土方に会った。

3人で腹をすかせてかぶき町の通りを歩いていたら、ジミーを連れて巡回している土方に出くわした。

「こんにちは、山崎さん。」

「新八君、なんか顔色悪いみたいだけど。」

「山崎さんもクマできてますけど・・。」

「腹ヘッテ、死にそうアル・・・。やい、ニコマヨ、なんか食わせるアル・・・。」

神楽の目が座っている。こころなしかいつもより声が小さい。

「なんだよ、食ってないのか?」

土方が仕方がないというように眉をひそめる。そんなことをいう土方の目の下にはやはり黒々としたクマができていた。

「仕事がなくてよ・・・。依頼が全然来ねえんだ・・・。」

銀時はしょんぼりとして言う。
「ちっ、優雅なもんだ。こっちは、働きづめで、この一週間まともに眠れてないってのに・・。」

「ちょ、ちょっと、副長さん!おかしくない?なんで優雅なのさ。銀さんたち、飢え死にしそうなんだよ!」

「仕事しないでごろごろしてたからだろうが、自業自得ってんだ!」

「ちげえ!そこ、ちがうから!仕事なかったから、できなかっただけであって、さぼってたんじゃありませんからあ!ほんっと、依頼がはいってこねえんだよ!」

銀時は、ほとんど涙目で訴えた。

「副長、そこのファミレス入りませんか。もう昼ですし。」

山崎が万事屋ファミリーの窮状をみかねてさりげなく、よかったら一緒にと声をかける。

「ちっ、しょうがねえな・・・。」

「おごってくれんの!?!」

「うっひょお!」

「ありがとうございます!」
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