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□想いが強すぎて
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朝7時──
目を醒ますと、俺を押し倒しているような態勢で──リンちゃんがいた。
……この状況はいったい何なんだろう。
「……おはよう、リンちゃん」
とりあえず言ってみる。
こんな朝早くから、俺を襲う気でもあるのだろうか。
いや、リンちゃんに限って、そんなことはないだろう。
「おはよう、カイトお兄ちゃん。……あのね、今日は話があって来たんだ」
何もこんなところまで来なくてもいいのに。
「そっかそっか。……その前に、俺の上から退いてくれるかな。落ち着かないよ」
そう言うと、リンちゃんは俺の枕元にちょこんと座った。
ようやく話しやすくなった。
「話って、何?」
ここまでして言いに来ることだ。
重要で、みんなには聞かれたくないことなのだろう。
俺はそれなりの覚悟を決めた。
でも、実際にリンちゃんの口から出てきた言葉は、予想を遥かに超えるものだった……。
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