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□Opposition
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この1週間、2人は両親の言い付け通り別々の部屋で寝ている。
レンは今まで隣にあった温もりが消えたものの、普通に眠りに就くことができた。
だけど、リンは違った。
「そばにレンがいないとあたし、寝れないよ……」
「リン、お前……」
レンの目に入ったものは、リンの目の下のクマ。
「怖いんだもん……」
「え?」
「と、とにかく、今日寝たあと来てねっ」
そう言い残して、リンは足早にレンの部屋を去った。
「ちょ、リン!!」
1人自分の部屋に残されたレン。
「……ったく、仕方ねーな」
やっぱり双子、いくつになっても一緒でありたいものだ。
レンは呆れているものの、心の中には嬉しい気持ちもあった。
でも、懸念することが一つ。
「抑えられる自信ねーな……」
大切な姉を決して壊さないように。
姉弟の一線を越えてしまわないように。
レンの心中での戦いが始まった。
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