体験入学 Girl
□だから腹筋と腕立ては出来ないんだって
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『ーーーって気絶してたまるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!??』
「!?」
さすがに気絶したと思った人がまた生き返った所為か、充血した目がまんまるに開いた切原赤也。ふ、先輩をナメるんじゃないぞ!
『トワーーーーーーッ!』
「っぐ!」
そして思いっきり両足で彼のお腹を蹴り飛ばす。
お、ハデに転んだぞ。
「イッテー...テメー何すんだよ?!」
『べっつにー』
まだ怒っている様子だけど、目が元に戻ってる。さっきのは一体何だったんだろ。
『ほら、早く起き上がって。でなきゃ大魔王に怒られるよ』
「ゲ」
たった一言でこんな顔をするなんて...幸村...恐るべし...
「大魔王かぁ、俺も一度会ってみたいな、フフフ」
『「!?!?幸村(部長)!!!」』
ご、ごごごごごご本人の登場だぁぁぁぁ!!!
「ゆ、幸村部長...これには訳が...」
『そ、そうそう!訳があるの!』
ちょっと、あたし達何を弁解しようとしてんの?
一応成り行きで付いてってるけど...
「フフフ、赤也、マネージャーの首を絞めるなんて、一体どういう事だい?そして星宮も何人の事を魔王とか呼んでいるんだい?俺のデリケートな心が痛むじゃないか」
『「(何処がデリケートだ!?)」』
「あれ、今なんか聞こえた様な...」
『うわー、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!調子に乗りました。スミマセン』
「フフフ、分かれば良いんだよ。ところで赤也、君にはちょっと罰を与えなきゃね」
「え」
お、ワカメ君の顔が一瞬で真っ青。
こりゃただじゃすまないな...
「うん、後で真田に報告してあげるから、頑張ってね♪」
「そ、そんなぁぁあぁ!!」
うわー、でもたかが真田じゃん。これが幸村の罰だったら君、逝っちゃうよ。何処か遠くな場所へ...
「さて、早く戻ろう二人とも。今度は筋トレだそうだ」
「ウィ〜ッス...」
『...』
え、今、筋トレって言った?
...
あ、あたしはやんないよね?
だ、だ、だ、だって、マネだもん!さっきは遅かったからやったんだもん!あ、あははははは...
あはは...は...
...何だろう...
このものすんごくイヤな予感は...
...
...
気にしない気にしない!
そうそう、気にしちゃダメだよ!カナちゃん!
絶対にあり得ないって!
あり得ないあり得ない!
***********
「さてと、今回もよろしく、星宮(微笑)」
『...(泣)』
まさかのまさかだ...
しかも、メニューがハンパじゃない...
腹筋ー500(10分)
腕立てー400(10分)
スクワットー1000(11分)
広背筋ー800(15分)
上腕二頭筋ー1500(9分)
おいおいおい、全部一時間以内にやらなきゃいけないって事でしょ?!
ちょっと、幸村!あたしを殺す気か?!
「頑張ってね(微笑)」
『...アリガトウゴザイマス...』
うん、殺す気だ。
あたし、こんなの絶対に無理!
誰か助けてくれ〜(泣)
「何モタモタしてんだ、あーん?」
『...』
げ、何でナル男が...
「おい、聞いてんのかよあーん?」
『うるさいな!女が悩んでるのにあーんあーんうるさい!マジでぶっちぎれるよ!』
「(もうぶっちぎれてんじゃねーかよ...)ハッ、せいぜい頑張るんだな、7位」
そう言い残すとナル男はあたしから離れた。
7位?
...それってまさか...
ランニングの順位?!はぁぁぁ?!あたしよりちょっと先だったからって、あんな偉そうに...!
ムカつく!幸村の次にムカつく!
『今度会ったらぶっ殺す!』
「おわっ!」
おっと、あまりの怒りで誰かを殴るところだったよ。
『あ、ごめんなさい...って、なんだ。嘘つきマルブタじゃん』
「おい誰がマルブタだ?!丸井ブン太だ!てか、お前まだ怒ってんのかよ?!いい加減にしろよぃ!」
『あ、別にもう怒ってないよ。ただちょっとストレス発散に言っただけ』
「酷っ!てか、お前いつから跡部と仲良くなったんd『あのクソナル男とあたしが仲良いなんて、バッカじゃないのマルブタ』だからマルブタやめろぃ!」
なんか、あたし結構酷いかも。丸井ブン太の扱いが。うん。
『なんかランニングの順位、あたしよりちょっと前だったから自慢しに来ただけらしい。ちょームカつく、あのナル男...』
「へぇー、お前、跡部にベタ惚れとかしないんだ。変ってるな」
『はぁ?!アイツにベタ惚れ?そんなヤツに惚れる女、目が節穴になったんじゃないの?可哀想に...』
「お前、好き嫌いハッキリしてんなぁ...」
お、よく気が付いたな、丸井ブン太。褒めてやろう。
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