体験入学 Girl

□勝負だ!Part 2
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あたしと切原赤也はコートに向かうと、ネット越しで握手をした。


そこで振り返ろうとすると、なかなか手が外れない事に気がつく。


再び彼の方を向くと、あたしは一瞬恐怖を感じる用な怖い顔が目の前にあった。


そしてデータを思い出して目の方を一瞬見てみると、もう赤くなっていた。


これは、あの赤目モードってやつだよね!?


何もしてないのにもうこんなレベルまで?!


不意に見せられた顔に何も言えずに、切原はあたしにボソッと囁く


「先輩達をバカにした事、後悔させてやる」


『...?!』


...これって、


他のレギュラー達に勝った事を怒ってるの?!


ちょ、ちょっとそれは勘弁してくれぇぇぇ!!!!


あたしだって勝たなきゃ行けないんだからさ!


まあ,先輩思いって言うのも悪くないけど...


でも、それを暴力で、しかもか弱い乙女に...


...


いや、か弱いは全然違うか。


でも、もうちょっとジェントルマンな態度は取れないの?!


さすがにビビったよ!


なんか嫌な予感...


スミもコイツの事注意してたし...


もしかして,あの幸村と同じぐらい怖いのでは?!


...


...


いや、考えないでおこう...


考えるだけで負ける確率あがったら嫌だし...


.........................


さてと、試合も始まった!


よし!かかって来い切原!




バシッ




ものすごいスピードでやってきたサーブが近づいた。


へへ、でもこんなの全然平気平kー


『ウワッと!』


地面に触れた瞬間あたしの顔目当てで飛び跳ねてきた!


勿論避けたけど、ポイント取られた...



|15−ラブ!|


審判の人の声が響いた。


ギャラリーは嬉しそうだけど,全試合での,あたしの見てからやる癖をちょっと警戒してる人たちもいた。


ま、今回はそんな事をする暇がない。


見学ばかりしてたらこっちの交わし方を覚えられて、怪我をする。


そして怪我をしちゃったら、美香との約束で棄権する事になっちゃう。


だから今回だけは最初から本気じゃなきゃ負ける!


よし、さっきのがきっとナックルサーブだから、今度はあれを右側から打てば,コイツの左側に行くはず。


こいつ、右利きだし、返すのには相当パワーが必要となるし、たとえ返せても危ないサーブは出来なくなるはず。


うん!完璧な作戦だ!


あとは実行のみ。






*切原サイド*


何だよこの女。


この間バスで会った奴だよな?


あのときの印象はただの地味な女だったけど


まさかジャッカル先輩で体力勝負で勝って,柳先輩のデータテニスを見抜くなんて...


コイツなんだよ?!


でも、もうこれ以上先輩達をバカにさせねー。


俺がこの試合で終わらせる。


怪我させても,泣かれても、構うもんか。


これ以上先輩達の名前に傷を付けさせない!




....................




な、俺が...負けてる?!


スコアが...4−0


こいつ、俺のナックルサーブが当たらねー!


ひざにボレーとか当ててもすぐに避けて打ち返す!


ムカつく...


もう我慢出来ねー


コイツ,潰す。



*切原サイドEnd*
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