体験入学 Girl
□過去
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『どう...して?あたしたち、付き合ってたんjー』
「はぁ?そんなの遊びに決まってるだろ?だいたい、なんで中学生の俺が、小学生のお前とマジで付き合わなきゃいけねーんだ?おまえとは付き合いの長い幼なじみだったからちょっとくっついてやっただけだ。」
信じていたのに
「あはは、リョーガおっかしぃ。ほら、もうこんな子放っといて、お姉さんと遊ぼぉ」
嫌い
「ああ、行こう。じゃあな、カナ」
「じゃあねぇ〜カナちゃん〜、ふふふ」
嫌い
『...you...』(あんた)
嫌い
「?なんか言ったか?」
『I hate you! I never want to see your face again!』(あんたなんか大嫌い!もう二度とあんたの顔なんか見たくない!)
「はぁ?何この子ぉ、急に英語なんか喋っちゃってぇ?」
「...じゃあな...」
別れを言えば、あたしに背を向き、彼は新しい彼女と一緒に歩いていった。
あたしの膝は、力を失い、地面に落ちた。
目に炎のようなあつい感覚を感じて、その感覚はあたしの頬を伝う。
もう涙が止まらない。
一つ一つ頬を伝い、雨と共に地面へ落ちる。
止めようと目をこするが、余計目が痛んだだけで逆効果だった。
悔しいしょっぱさが口の中へ入り込む。
けどそのおかげであいつの後ろ姿を見なくてすむ。
違う女と腕組んで歩いていくあいつの姿。
痛い。
苦しい。
悲しい。
憎い。
あたしは持っていた傘を落とし、雨を体中に感じた。
そしてあの雨の日以来、あたしは雨が嫌い。
これからも、それは変わらない。
あいつがあたしの記憶に残る限り