SHORT DREAMS

□越前リョーガの彼女の話
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今現在の私の状況を説明したいと思います。



黄色でフワフワしたボールが顔面から数センチ前と言う、とてすもなく危ない事態です。










『トワーーーーーーーーーーーッと!あたしを殺す気?!』



イッツ・ミラクル!日本代表選手NO. 3、越前リョーガの顔面目掛けサーブを見事かわしました。



「それぐらいのサーブで死なねーよ」



『いや、それ以前に彼女にそんな危ない事すんな。それでも彼氏か、オイ』



はい、ちなみにコイツは(一応)あたしの彼氏です。フツー彼氏って、彼女を危機から守ってくれるんじゃ?コレ反対だって、反対。



「別に良いだろ。お前も列記としたテニスプレーヤーなんだし」



『あのね、あたしテニスいつ始めたっけ?』



「う〜ん...先週の...」



『土曜日。ちなみに今日は月曜日でございますね』



リョーガがいつもしてるのを見て、自分もテニスをちょっとやってみようと決心したらこの様だ。あたし、まだフォアハンドもまともに打てないのに...



一体どうやってさっきの打球を打ち返せと?



「お前の学習力が低すぎんだよ。水泳やってんだろ?同じ筋肉使うのに、なんでまだまともにフォアハンドも打てねーんだ?」



いや、その理屈、訳分かんないです。



それじゃ、なんで走れるのにアイススケート出来ないのか、って聞いてるみたいだよ!まだ始めてから二日しか経ってないし...そもそもコーチが頼りない!全然手伝ってくれてない!



『そういう文句言うならさ、ちゃんとコーチしてよ』



「してんじゃん」



『今のがどういう意味で良いコーチングか3つ以上の理由で説明して。はいどうぞ』



「1、俺がコーチ。2、俺のテクニックはサイコー。3、俺にサーブをポイポイ打って貰えるのはお前だけ。4、俺がコーチ」



『チョトマタ。一番と四番がダブってるよ。それ以前に他の理由も却下』



「厳しいなぁ〜」



こんなヤツの相手してたら、厳しくなりたくなるよ。



『じゃあ〜、あたしにフォアハンドをちゃんと教えてくれたら、なんと!もれなくキスが付いてきます!な〜んつt「その話乗った」...マジで...?』



まさかこんな冗談で急に態度が変わるとは...



でも、リョーガの事だから、多分自分が出来ても他人に教えるのは無理だ....期待しないでおこう...


























...と、思っていたのに。見事、あたしも(普通の)打球を返せる様になった。



『...最初からこうしてくれたら嬉しかったんだけどね』



「ホラホラ、そんなことより。約束のキス、だろ?」



『あ〜、ハイハイ』



まんまと乗せられた気がするのは、無視しておこう。







チュ








ま、別に唇とは言ってないからとりあえずほっぺに一瞬自分の唇をくっつけた。



「...」



『...何、その不服そうな顔は』



「...ケチ」



『ケチじゃないもん。別に唇にするとは言ってないし』



「フツー唇だろ!」



『あたしは日本の文化を習い、そう育ったので、これがフツーです』



そう言ってやると、リョーガはますます不機嫌そうにあたしを睨む。



でも、それも一瞬だけの出来事。すぐに彼の表情が明るくなり、



「じゃあ、バックハンドも教えたら、唇にキスな」



と、言い返してきた。



そう言われたあたしは、



『いいよ、出来るもんならやってみな』



と、挑発的に返した。



ま、あたしも意地悪しておきながら、実はイヤじゃないんだけどさ。















越前リョーガの彼女の話
(お前って以外と策士だよな)
(ん?何?キス欲しくないの?)
(...これ、ゼッテー立場逆転だ)
 

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