体験入学 Girl
□だから腹筋と腕立ては出来ないんだって
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「さてと、もうそろそろ時間だな。行くぞ、星宮」
『...』
「...?おい、聞いてんのかよぃ」
『あはは、それじゃ、あたしはこれで失礼しまーすっ!』
そして猛ダッシュしました。え?何からですか?そりゃ、この地獄のメニューからだよ☆
か弱い乙女にこんな事をさせるなんて...幸村...魔王にも程があるよ!
「何処に行くんだい、星宮」
グイッ
『...ゴクリ...』
今、腕に...鉄みたいな物が縛り付いているのは...気のせいかな?
「フフフフフフフ...寝言は寝ながら言おうね♪(黒笑)」
『まっことに申し訳ありませんでしたぁぁ!!!!!』
そんなぁぁぁ!!マジでこの地獄の底からやってきたメニューをやる事になっちゃったじゃん!もう、今日は筋肉痛で動けなくなるぞ...
トホホ...
「こんなメニューも出来ないなんてぇ、情けないよぉ、星宮さん、うふふ」
あれ?
聞いた事のない、ムカつく声が聞こえたぞ。
『...お名前なんでしたっけ、山吹のマネージャーさん...』
「姫宮姫香よぉ。一緒に筋トレ頑張ろうねぇ〜」
『え、あnーじゃなくて姫宮さんもこのメニューやるの?!』
このミーハーが?!マジで?!
良かった...思いっきり恥をかくのはあたしじゃなくて...
...と、思っていたんだけど...
「...467...468...469...470...」
コイツ早い!!!!!!!!!
腹筋が男子達のペースとハモってる!!!
そんなあたしは...
『...101...102...............ひゃ....くぅぅぅぅぅ...y.........おん........』
アハハ、ズルしながらもカナちゃん後1分で396回...
...
正直に言って無理だ。
もうギブギブ...
...したいんだけど...
「何どさくさ102から104になってるの?早くしないと時間切れだよ星宮」
『....はーい...』
隣に魔王がぁぁぁぁ!!!!
これじゃずるも直ぐに見つかるんだけど!!(いや、どっちにしても一段と遅い選手があたしだけだから関係ないか)
「これ全部時間内にやらなかったら....」
『やらなかったら...?』
な、なななななななな、何なんだこのイヤな予感は?!
「...星宮は息が出来ないのと体中がしびれるの...どっちがもっと苦しいと思う?(微笑)」
『どっちも十分苦しいと思います』
この人、犯罪者だ!!
「そっか。両方とも平等に苦しいんだね。分かったよ。じゃあ、両方にするか。フフフフフ...」
『...』
あれ、なんだか急に力が沸き上がって来たよ。
恐怖と言う恐ろしい感情を源に一杯湧いて来たぞ
そしてなぜかIt's Miracle!全500回の腹筋を1分内に終わらせました。
すごいね、恐怖って。
不可能を可能にする凄い力を持っている。
体を犠牲にね。
『お、お腹が....わ、割れる...グロテスクな意味で...』
そう言えばあたしは大の文字で地面に寝転がった。
こんなに腹筋したの...始めてだぁぁぁぁ!!!!
誰か褒めてくれ!思いっきり褒めて!!!
「あれだけのウォームアップでもう疲れるなんて...さっきの活躍ぶりはどうしたんだい星宮?褒めるなんて冗談じゃないよ(笑)」
「本当っすよね。情けねー、ヒャッハッハー」
あ、大魔王様の次は悪魔か...このクソ後輩が...あらやだ、また汚い言葉が。
『ゼェゼェ...よ...余計な...おせ...お世話...っだっつーの...
ゼェゼェ...』
「ランニングじゃちょっとリードされたけど、筋トレじゃ俺が圧倒的に早いぜー。ま、せいぜい頑張れよドンクサ星宮」
とか言いながら笑い、自分の場所に戻る切原。
...ムカつくけど何も言い返せない。
休憩もあとわずか30秒。次は...
『腕立て400回?!?!!?マジで?!』
「あれぇ、星宮先輩凄い汗ですけどぉ、大丈夫ですかぁ?クスクス」
『...』
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