十六夜恋奇憚
□4、身体で覚えるタイプです!
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『確かにそうは言ったけどさ・・・』
魔法書なんて読んで魔法使えたら世の中の皆使えてるよ・・・。
そう愚痴をいいかけた時、
「全く・・・、僕は暇じゃないんだがいい復習になるから教えてやるよ。
そもそも魔法と言うのは・・・」
『あ〜、キール君?そう言ううんちく的なのは良いから・・・』
聞いてると頭痛くなるし・・・
「煤[ッんな?!僕は良かれと思ってだな!///」
あー、赤くなっちゃって可愛いな〜
「はぁ、お前は魔法を覚えたいのでは無いのか・・・」
深く溜め息をつく
パパクラからしたら頭の悪い生徒だなと思ってるんだろうな・・・
「渚・・・」
『ん?』
「何を思っているのか知らんが、集中できんのなら私は行くが・・・?」
メガネ越しにブラウンの瞳がギラリと光る。
『あ、あはは・・・(^^;;』
確かクラトスってOVA版のやつで先生役してた時、授業聞いてなかったロイドにジャッジメント喰らわしてたっけ・・・。
「何だ・・・ジャッジメントを所望か?」
『ど、読心術?!』
流石は四大英雄の四大天使・・・。
「しかし、これと言っていい程進歩しないな・・・」
ジェイドに本を手渡されてから軽く3時間は経過している。
『申しわけ・・・』
「体内にほとんどマナを持たないのでは仕方ない事だ・・・。
マナがあって魔法は発動するからな・・・」
クラトスの言葉に『え?!』っと反応した。
『私にも体内にマナあるの?!』
「微量ではあるが・・・渚の中にマナは確かに確認できる・・・」
「体内のマナが見えるなんて・・・。
アンタ・・・一体何者なんだ?」
キールは驚いたようにクラトスを見る。
「・・・ふ、ただの傭兵だ」
あとロイドの実父(親バカ)なんだよね〜♪と心の中で思っていると、クラトスに「黙ってないと解っているな?」とでも言いたげな鋭い眼光が飛んできた・・・。
『・・・・・・・・・。』
うん、クラトスの前では余計な事は考えないでおこう・・・。
『・・・にしても、やっぱりダメだ〜!』
ギィッと椅子を後ろに傾ける。
「何事にも努力は必要だぞ!」
『私は勉強好きのキール君とは違うの!
寧ろ身体で覚えるタイプだし!』
私の頭は魔法陣やら工程式やら詰め込み過ぎて既に許容量をオーバーしていた。