BASARA

□夢と現と想い
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予鈴が鳴り、朝のHR(ホームルーム)が始まった。
HRといっても、出欠確認の後に担任の雑談が続くだけなので、
三成は聞き流すことにした。
本を机から取り出して本を開くと、そこには大量の殴り書きのような、文字の羅列が油性ペンで書かれていた。
恐らく、クラスの女子がやったのだろう、と三成は思った。
本の内容が読めないくらいに落書きされていたので、
三成は本を閉じ、机の中にしまおうとした、その時

「 石田さん、今はHR中でしょう?本なんて読んでないで真面目にHRに参加してくれない? 」

女子の1人がわざとらしくそう言った。
周りの女子もクスクスと笑っている。
この反応を見て、三成はこれは嫌がらせだと思った。
(コイツらはどれだけ子供なんだ‥‥)
フウ、と溜め息をつきながら三成は本を机の中にしまい、頬杖をつきながら
担任の話を聞くことにした。
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