Long Book


□第一夜
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ついさっきまで戦場だった所に


一人の幼い子供がいました



辺りは一面死んでしまったかつて人と呼ばれた肉塊が散らばっています



子供はその中で異常でした



でもきっと誰もそんなことを考えないでしょう



子供は綺麗な容姿をしていました



戦場にいるにも関わらず着物も綺麗で汚れはありません



子供の回りは死んだ人の血や肉、そのほかなんだかわからないもので真っ赤でした



でも子供は泣くことすらしません



ただ、見た目に合わない無表情でそれを眺めていました



そして子供は思いました



あぁ、クダラナイ



でも命は散ってなお"綺麗"だー…………と



そしてそれは流れた"赤"さえ綺麗に見せるとー…………





そんな子供に一人の男が近づきました



男は子供に「一緒においで」と言いました



子供は人が苦手でした



でも何故か男の事を苦手と思いませんでした



子供は男に聞きました



『ー…………あんたに付いていけば退屈するか』と



男は笑って



「君次第だよ」



と答えました



子供は人を生まれて初めて"信頼"しました



そして歩き出した男の後ろ姿をゆっくりとした動作で追いかけました










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