Avenir-みらい-

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翌日、女子チームは紗紅の装備品を買いに出かけて行った









「なーんであたしまで…」

「ごめんね、リタ」

「え…いや……その…別に…」

「いいじゃないですか、リタ。私、一度でいいから、女子みんなでショッピングってやってみたかったんですvV」










なんだかエステルはノリノリな様子

そんなエステルに対向することできないリタは、そっぽを向きながら「今日だけよ!」と言った

…素直じゃないんだから、と残りのメンバーが思ったのは他でもない










「ごめんね、ユーリ達にお留守番させて」

「そーゆーんは女同士のほうがいいだろ?俺達はゆっくり待ってっから。ちゃんとしたの選んでこいよ」

「うん!! いってきます!!」















…☆…
















「ただいま戻りました〜」









ただ今の時刻…PM6:15

入ってきたのは、なぜかエステルとジュディスだけである









「もう、遅いよ!! 僕、お腹ペコペコ〜…」

「あらカロル、紗紅のこの姿を見てもそういうことを言うのかしら?……リタ、頑張って」










そういうと、部屋の入口でリタが紗紅の声と…なにやらドタバタと暴れている音が聞こえる










「や…やっぱり無理!!」










全力否定なのは紗紅

それに対して……










「いまさら何言っているのよ!! いいじゃない、別に減るモンじゃないんだし」

「そーゆー問題じゃないって!!」









リタの声が続けて響き渡る

一体なにをしたんだ…という男性陣の心の声

ジュディスみたいじゃないしっと言う叫び(??)と共に、バンっと勢いよくドアが開いた










「おほーvV いいじゃないの紗紅ちゃーんvV おっさん的に合格だわ!!」

「ぅ〜…恥ずかしい…///」










紗紅の服装は、上下共に黒がベースでジャケットの下には、胸から腹までのコルセット、ウェストマント付きのミニスカート、ブーツ

ジュディスに負けず劣らずの格好だ

その姿を見て、男子陳はア然としている









「ほぇ〜…」

「ちょっ、ガキンチョ!! 鼻の下伸ばしてんじゃないわよ!!」










リタの鉄拳が、カロルの頭部に降り注ぐ

ゴツンと鈍い音が鳴り響く










「い゙でッ!! の、伸びてなんかないよ!! ただ、似合うなぁって…」

「デレデレとしてんのには変わりなしっ!!」

「Σ痛ッ!? リタ叩きすぎ!!!」










リタとカロルが小競り合いを行っている間、レイヴンが疑問を投げ掛ける










「でもそんなに肌出しちゃっていい訳?? おっさん的には目の抱擁になるからOKなんだけど…さ……」











ジュディスは微笑み口を開いた

…黒いオーラを出しながら










「この子が襲われないように、戦い方を教えるのでしょ??」










そういいながら、ジュディスの目線の先は、黒髪青年と胡散臭いおっさんであった

ユーリは、レイヴンと同じ扱いに納得いかないようだ











「…おっさんならともかくだ。んなことしねぇよ」

「聞き捨てならないわよ、青年。おっさんだって、そこまでしないって。冗談よ、ジュディスちゃん」










なんだかみんなの反応を気にしていた自分が阿呆らしく思えてきた

まぁ、ジュディス見たいに…ないから、心配しなくても大丈夫だよね!!笑










「大丈夫よ、ジュディス。そんなことしないよ、みんな」

「そうかしら?」

「でも、このおっさんだけは気をつけなさいよ。今でも何を仕出かすか…」

「ちょ、リタっち…」










流石にレイヴンも懲りているようだ

言われた紗紅というと、カロルを手招きして、目の前まで来させる

そして紗紅自身もしゃがみ込み、カロルを回れ右させ、カロルの肩に手を置いた










「もし、悪ーい大人達に何かされそうになったら、首領が守ってくれるよ。ね?カロル♪」

「も、もちろん!! 任せてよ紗紅!」










カロルは胸を張りながら宣言し、悪ーい大人と分類された2人は気に食わない様子










「俺まで、おっさんと同類かよ…」

「……みんな、俺様に対して扱い酷くなぁ〜い?」

「あはは、嘘だよ!! 2人は、そんなことするような人じゃないって分かってるから」










ニコニコと紗紅の笑顔に対して、紗紅ちゃんに、おっさん完敗だ〜!!とレイヴンは言いながら絶叫した

すると、紗紅はユーリに向かって振り返った










「あたし、習得するのが遅いかもしんない。けど…頑張るから、みんなに追いつけるように」

「………。はぁ…」

「ちょ‥‥何、そのため息!?」

「おまえなぁ…なんだよ『追いつけるように』って。一緒に戦う気なのか?」










ため息を漏らすユーリに向かって、紗紅はムッとした










「当たり前じゃん!あたしも『凛々の明星』の一員なんだから。守ってもらうだけなんて、嫌だもん」










この時の彼女の瞳は、何の迷いのない、真っ直ぐなものだった

…アイツに似てるな、何を言っても聞かないところ

ユーリが浮かべたその顔の人物、今頃は部下に向かって指示を繰り出しているのだろうか…

そう考えると、不意に笑みがこぼれた











「…かなわねぇなぁ、ッたく」

「な…何?いきなり……」

「俺の指導は厳しいぜ?ついて来れる根性あんのか??」










一瞬、紗紅は目をパチクリさせた

だがすぐにニッと笑った










「ユーリこそ、『疲れたから勘弁してくれ』って言わないように覚悟しててよね♪」

「その様子じゃ、大丈夫そうだな」

「はは!!…改めて、よろしくお願いします…先生!!」




… Next Story …






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