Avenir-みらい-
□おせろ!〜180゚Reverse〜
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じゃんけんで順番を決め、箱を振ってそれぞれグミを自分の手に出す
あたしのは紅いグミ
…『アップルグミ』じゃなくて『ストロベリーグミ』とか?
「じゃあ、『せーの』で食べようよ」
「カロルくんに賛成〜」
「じゃ…………せーのッ」
パクっ
…………………………………Σ!? これって…
「私のは、ミルク味…『ミルクグミ』といえば良いのでしょうか?」
これはエステル
「辛ッ!何これ!? 唐辛子!?」
続いてカロル
「あたしのは、しょっぱいから『ソルトグミ』ね♪」
ウフフと笑いながら言ったのはジュディス
「…………『チョコレートグミ』だな」
甘党ユーリは若干嬉しそう 笑
「うちはバニラ味なのじゃ〜!リタ姐は?」
「これは多分『カフェオレグミ』ね」
何やらテンションが上昇中のお二方
「おっさんのグミ…何の味か分からないんだけど〜;;;」
「レイヴン…とうとう、味覚に障害が…!」
「チョッと、チョッと〜、おっさんレベルを勝手に上げてもらっちゃ困るわよ〜少年!!」
「何よ『おっさんレベル』って」
なんだか訳の分からないやり取りを繰り広げている中、グミを食べた後に微動だにしない人物が一人
「……………。」 固
紗紅であった
グミを口に含んだ後に、俯いたままである
「お嬢は、何のグミだったんだ?」
「………。」
「……………?おーい、お嬢ー??」
様子がおかしい紗紅に気がついて再び声をかけてみると、俯いていた顔をゆっくりと上げてくれた
…………が、いつもの明るくて、以外と能天気な思考でいる彼女の表情ではなく、頬をほんのり紅く染めていて、目がトローンとしている
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