Avenir-みらい-
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「光は影の 影は光の〜♪」
あたしは黒崎 紗紅
ただ今青春真っ盛りの高校2年生
お気に入りの歌を歌いながら帰宅中です
今ハマッているものは『ヴェスペリア』
実際にはゲームはやらないんだけど、弟がやっているのを見ていたら面白くて弟がゲームをやる度に一緒に見物している
「(今日もやるって言ってたよなぁ。早く帰らないと!!)」
今日に限って部活が延びてすでに7時を回っていた
一刻でも早く、そう思って歩くスピードを上げて走り出した
…………………………が
走り出したのが間違いであった
パパァーッ
曲がり角を曲がった所で、すぐ目の前には大型トラック
もちろん、止まる余裕など無い
「……っ!!!!」
身体に強い衝撃の後、宙に浮く
―…何ガ起キタノ?
あたしの意識は薄れていった
…☆…
ジュディスの話を聞き、ユーリは空を見上げた
「月の女神…か。
(本当にいるなら、見てみたい…なんてな)」
自分の中で冗談を言い苦笑していた
すると、空を指差しながらカロルの声が響き渡る
「見てみて!! 流れ星!!」
「…流れぼ、し…じゃないわよッ!!? あれ人じゃない!!!」
リタが口をパクパクとしながらア然としている
残りのメンバーもその方角に目を移した
……空から、1人の少女が、降下中なう(笑)←
「えええぇえぇッ!!???」
カロルは思わず声を出す
ジュディスとレイヴンもア然としている
あわわわ…と、エステルは慌てふためくばかりだ
「どど…どうしましょう、ユーリっ」
「どうするも何も…行くしかねぇだろ!!」
そういった瞬間に落下している方角に駆け出していった
ハッとして、ユーリの後を他のメンバーも追いかけた
…☆…
落下する速度が段々と速まっていた
ユーリは急いで落下点に向かう
「くそっ間に合うか!!?」
一か八かでユーリは足からスライディングをして受け身体制に入る
その判断が正しかったらしく、見事に腕の中に収まった
「〜っ…間一髪だった;;;」
「ユーリ、大丈夫!!?」
後を追いかけてきた他のメンバーも心配そうに駆け寄ってきた
「まぁな」
「よ…よかったです〜;;;」
「まーた、いいとこどりね〜青年♪」
みんなもホッと胸を撫で下ろす
当の落ちてきた少女自体は意識を失っているようだ
「それで…この子どうしましょうか??」
「この場に置き去りって訳にはいかないし…取りあえず、このままトリム港の宿に連れてくしかないわね」
「そうだな、」
こうして、ユーリ達はカプワ・トリムを目指すことにした
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