Avenir-みらい-
□prologue
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「わぁ…!! みんな、見てください!!」
それはエステリーゼ・シデス・ヒュラッセインの一言から始まった
指で示した先にあったのは、真っ暗な夜空
今宵は新月であった
「すごーい、月が全然見えないや」
「ホントに見えなくなっちまうんだな」
「まるで『おっさん』みたいね。何か怪しげな感じ」
「それを言うなら『ミステリアス』にしてほしいわ〜」
順にカロル・カペル、ユーリ・ローウェル、リタ・モルディオ、レイヴンの4人
4人の会話を聞いていたジュディスが口を開く
「…新月の日に、ノートを用意して願い事を書くと叶うって言われてるのよ」
「そうなんです?」
ジュディスの言葉にエステルが興味津々に問う
ジュディスは目を閉じて静かに語りはじめた
新月の夜
願うと
月が満ち
汝の夢育ち
叶えるだろう
新月後
時 経たぬ内に
願いを書き記す
心 雑念を払い
静かなる場を選ぶべし
叶うは2以上
10未満の
願いなり
記した後
願い現る想像
日々怠ることなかれ
他力本願な願いは記さず
己を主として記すべし
さすれば
新月の仕えし者
汝の願い
月の女神へ
届けたり
女神 願いを聞き届け
汝に事を降り注ぎたり
「…て言う伝承。前に聞いたの」
「ほぉ〜、月の女神様ってのはすごいのね」
「えぇ、素敵なお話ですね」
レイヴンとエステルは目を輝かせながらジュディスの話に聴き入っていた
その話を聞きユーリは空を見上げた
「月の女神‥‥か」
… Next Story …
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