Iris
□第1章 << 迷宮アモン編 >>
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「‥‥‥‥はぁ」
自然と俺の口から出たため息
理由は2つ
@奴隷にされるっつー話し
さっき家に来た社長から弁償代は1000ディナール、しかも奴隷にされるって言われるとは思っていなかった
まぁ、迷宮攻略するっつー話しがあるから問題ねぇ
問題はもうひとつの方だ
Aアラジンがご機嫌ななめ
社長にアラジンを紹介した時からか、アラジンは何故か顔を合わせてくれない
‥‥‥なんかしたか、俺??
困るぞ、アラジンが突然「行かない」とかいいだしたら‥‥!
考えろアリババ、アラジンをその気にさせるには――…!?
…☆…
アラジンをその気にさせるために考えた作戦
その名も『アラジンの大好きなモノ盛り沢山♪作戦』
そう、それは―――‥‥!!!
「うまいメシ!!! きれいなおねいさん!!」
これで、アラジンの機嫌も戻ってくれるだろう!‥‥‥と思っていたのに
グデ―――ン by:アラジン
‥‥‥‥‥‥‥‥。(ブチっ) by:アリババ
「おい‥‥いい加減にしろよ。文句あんなら口で言えよ」
流石にキレた俺に対して、やっとアラジンは口を開いた
怒っているっつーよりは、半ベソのような感じだ
「だって僕‥‥おにいさんの‥‥家来なんでしょ‥‥?」
「あぁ!? あんなん社長の手前、テキトーに並べただけだっつの‥‥めんどくせぇな‥‥」
‥‥つーか、んなこと言ったか?? 一々覚えてねぇよ
「ハイハイ、お前は俺の相棒ですよ。仲間ですよ。友達ですよ」
こんぐらい胡麻擂りしとけばいいだろ
というのが大当りしたのか、アラジンはこちらを振り向いてきた
‥‥とてもキラキラ、ウルウルとした瞳で
「友達かい‥‥??
ほんとだね!? ほんとに、ほんとに友達かい!?」
「あ、ああ。」
アラジンのいきなりの気迫に驚くしかない
だが、一気にアラジンは元に戻ったようだ
‥‥なにが要因になったのかは分からんが
あそべ――――!! という俺の一声で、アラジンは美人にすっ飛んで行った
いよいよダンジョンか‥‥!緊張するぜ!
アラジンの機嫌も直ったことだしな
にしても、アラジンはガキの癖に本能ムキ出しだな
俺もチョッと楽しんじゃおっかな――‥‥
‥‥リルもいないし ←
楽しんじゃおっかな―――!!!!!
「お待たせ致しました‥‥」
「(きた―――っ!! ‥‥ん?? この声、どっかで‥‥)」
声のする方に振り向く
目の前にいたのは周りにいる美人のお姉様方が着ている、セクシーな衣類に身を包み、化粧をしている女性の姿‥‥‥
そう、いるはずのない彼女―――‥‥‥
「シェリルと申します。今宵だけではございますが、よろしくお願い致しま‥‥す‥‥!?」
‥‥‥‥‥‥な、ななな‥‥な‥‥!!?
「アリババ!!?」「シェリル!!?」