短編
□帝都の王子様!?A
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この時、わぁっと会場が一気に盛り上がった
驚いた三人は、司会をしていたレイヴンを向いた
レイヴンは親指を立てて軽くウィンクをして見せた
「ありがとう、レイヴンさん!」
ここで、ふと思いついたのはユーリ
ニッと口角を上げて見せる
「せっかくの闘技場でみんなが見てるもんな」
「ユーリ?」
「俺達以外の変な虫がよってこないようにするには持ってこいな環境だ」
そう言うと、ルウナの頬に口づけをする
ルウナは勿論、フレンも、会場全体が黄色い歓声をあげた
座り込んでいたルウナは一気に顔を真っ赤にして立ち上がる
「ゆゆゆ、ユーリ!!?///」
「俺の気持ちと魔よけ対策。一石二鳥だろ?」
「えぇえッ!?///」
そうすると隣にいたフレンもムッとなって、ユーリに対抗し出す
「抜け駆けは、ずるくないか?」
「どっかの騎士様に大事なコトを教えていただいたもんでね」
「フ、フレン…あの、抜け駆けっと言うのは?」
恐る恐る聞いてきたルウナの様子を見て、いつものように微笑みを見せる
フレンは片膝をたて、彼女の前にしゃがむと片手を取り、スッとルウナの手の甲にキスをした
無論、またもや大歓声
「僕の気持ち、ちゃんとルウナに伝えたからね?」
「ふ…、フレンまで////」
「これで俺かフレンのどっちか…本当の決勝戦のスタートだな」
「ははっ、そうだね。手加減はしないよ?」
「ったり前だ」
なんだかんだで毎年恒例の帝国祭も無事終わり、新たなバトルが幕を開けたのでした
めでたし、めでたし
「どこが『めでたし、めでたし』なのよ!!」
「ルウナ〜?ほら行くぞ」
「どこに?」
「そりゃあ、俺とデーT…」
「ルウナ、二人で一緒に出かけようか?」
「………フレン…てめぇ」
「もうイヤ――――!!!」
… The end …
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