短編
□帝都の王子様!?A
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「そろそろ終わりにしようじゃないか」
「奇遇だな、俺もそう言おうとしてた」
そして二人が剣を構え直したその時だった
「もう、やめて!!」
構えた剣の間に現れたのはルウナ
ユーリとフレンは何がおきたのか分からなかった
「みなさん…せっかくの決勝戦なのに、ごめんなさい。でも、幼馴染みの二人が争うのを見るのが…嫌で…っ」
「ルウナ…」
会場の全員が驚いた
騎士団女性No.1剣士が、幼馴染みのために涙を流しながら、しゃがみ込んでしまった
…この場で、彼女の涙を始めて見た者がほとんどであった
「…俺達は、いつまでガキなんだろうな?」
「そうだね 、」
二人はその場に剣を投げ捨て、ルウナの目線まで高さを合わせる
「ガキん時から…俺達が喧嘩するのを見つけっと泣き出してたよな」
「まさか二十歳を過ぎてまで、こんな形で君を泣かせてしまうなんて…情けないな。すまない…もう泣かないでくれ」
「うぅ〜…」
この三人の掛け合い、お互いを思いやる姿を見た会場全体が奮えた
勿論、『凛々の明星』のメンバーも
「…もう、いいんじゃありませんか?ユーリもフレンも、ルウナの前で剣を向け合うことは、したくないようですし」
「そうね…。」
「リタ姉、涙目なのじゃ」
「Σな、泣いてないわよ!」
「本当だ。リタが泣いT…」
「うっさい!泣いてないって言ってるでしょ!?」
そんな状況を見て、レイヴンはマイクのスイッチをONにして言葉を発する
『試合終了、両者引き分け!よって…ユーリ・ローウェル、フレン・シーフォー 両者を優勝とする!!!!!』
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