旅団
□この手で
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「レイチェルついたよ」
優しく頭を撫でられ起こされる
『…んー』
ノブナガの運転で目的地に到着した
レイチェルは眠そうに伸びをして車を降りるとそこには少し古いが屋敷があった
『おー 大きなお屋敷!』
「さすが ここら辺のマフィアを牛耳るだけあるね」
「レイチェル はしゃぎ過ぎるなよ」
『はーい。』
少し古いがそれが趣を出す
屋敷の周りは人の気配はなく静まり返り少々不気味さも出していた
「お好きにどうぞってことか」
『バラバラ?』
「いや、レイチェルはフェイタンと
あたしとノブナガはターゲットを探しに行くよ」
と言うとレイチェルは嫌そうな顔を一瞬だけ見せた
やっぱりな と思いながらクロロとの話を思い出す
行く直前マチだけクロロに呼ばれた
((フェイはこっちの方がいいだろう最近暴れてないしな))
((レイチェルは私との方がいいんじゃない?))
((いや、レイチェルにはもうそろそろ慣れてもらわないとな))
((殺しを?…無理じゃない?))
((…まぁ、仕事はきちんとするから問題はないが、……それにフェイはレイチェルとペアの方がお前ら的にも良いだろスピード的にも相性的にも))
仕事中単独の行動が多フェイタンはペアを組んでも連携は取れない。唯一フインクスとレイチェルは彼に合わせることが出来るのだかレイチェルは殺しが好きではない。"ペアを組む"ということは1番殺す数が増えるということだった
だからレイチェルは嫌がるだろうと思って聞かれるまでいわなかった
しかし…
『わかった。』
と素直に答え早速フェイをつれて迷うことなく屋敷の中へと消えていった
「ふぅ、仕事中のレイチェルはおっかねーな」
ケタケタと笑うノブナガ
いつもは殺しとは関係のなさそうな柔らかな雰囲気を放ち少女のような笑顔で場を和ませているからだろうか 仕事のスイッチが入った途端 冷静でどこか壊れたオモチャのように眼を曇らせ瞼を薄く閉じ何も見えてないような表情でただ殺すことだけに集中する。
それが蜘蛛のレイチェルの姿だった
少なからずそんなレイチェルを心配していた。
"いつか本当に壊れるのではないか"と
ノブナガにポンっと頭を叩かれて我に返る
「余計なこと考えるな行くぞ」
大丈夫だと言うかのように先に歩き出す。
「あぁ、ごめん」
仕事だと言うことを忘れかけていたマチは身を引き締め直して屋敷へと向った