氷の指輪

□第4話
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めんどくさい入学式も終わり、担任の話も終わって今日はもう下校ということになった
リクオが帰り支度をしていると、カナが寄ってきた

「リクオ君一緒に帰ろ」
「いいよ」
「よかった!!じゃ、この子も同じ方向だから、一緒でもいいかな」
「いい・・・」

カナが連れてきた子を見て、持っていたノートを落としてしまった
彼女がかがんで僕の落としたノートを取ってくれた

「だいじょ・・・」

カナが連れてきた少女は"及川氷麗"だった
つららも今リクオのことに気づいたのか、目をまん丸くさせている
なにも知らないカナは2人を見て「ああ!!」と手をぽんっとたたいて

「ごめんごめん;;ちゃんと紹介してなかったよね!!つらら、この人は奴良リクオ君。私の幼馴染なんだよ!!リクオ君こっちは及川つらら。今日仲良くなったの」

2人のぎこちない空気に初めて話して緊張しているのだと勘違いしたカナはその空気を壊すために、明るく言った

当の2人はぽかーんとしつつ顔を見あわせてこれまたぎこちなく言った

「「ど、どうも・・・」」




今日は入学式だけだったので、終わったのは丁度昼時だった

「なんかお腹すいたな〜・・・せっかくだしなんか食べていこーよ!!」

カナの提案に、正直すぐにでも帰りたい思いだったがお腹がすいていて、我慢できそうにもなかったので、カナの提案に乗ることにした

店を出たときはもう店に入って3時間ほど経った頃だった
なにより、女の子の話は長いのだ
今日会ったばかりだというのに、ずっと2人で話しているのだ
帰ろうとなった時はようやくかと嬉しく思ってしまった


中学の時と変わらぬ道を通って、いつもカナと別れるところに来た

「じゃ、また明日ね」
「うん、また明日」

いつもならここからリクオは一人で帰るのだが、今日は違った
今日はリクオ一人ではなく、隣に及川氷麗がいるのだ

2人はずっと沈黙を保ったまま歩き続けた
ちらりと盗み見るが、先程と変わらず前を向いて黙々と歩いている
しばらくしてリクオの家に着いた

「・・・じゃあ、僕ここだから・・・また明日」

つららは軽く会釈すると、まだ家は先なのかまた歩いていった

(もしかして、まだ怒ってるのかな・・・)

あの時は正直ムカついたりもしたが、よくよく考えれば、見知らぬ男が急に声をかけられたら警戒するのは当然なわけで・・・
これはやはり謝らなければならないだろう

(明日会ったらちゃんと謝ろう!!)

そう決めた
しかし、その前にちゃんと口をきいてくれるのかと、しばし頭を悩ませた


to be continue・・・
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