氷の指輪
□第2話
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僕は全ての思考が停止してしまった
目の前に立つ少女はあの時のような可愛らしい声ではなく
氷が研ぎ澄まされたような凛とした冷たいものであったから
停止したまま答えられずにいると、少女がさっさと歩き出してしまう
我に返ったリクオは慌てて少女の肩を掴んだ
「ま、待っ・・・」
掴まれたことで気を悪くしたのか
少女はばっとリクオの手を払いのけた
「離してっ!!」
そして、鋭い目つきで睨まれた
そのもの凄い剣幕に圧されてたじろいでしまう
少女はフンと背を向け歩いていってしまった
取り残されたリクオはしばらく少女の去ったほうを見ていたが
だんだんと怒りが沸いてきて
あの少女があの子なわけがないと決め付けてちらりと公園を見たあとリクオも歩き出した
この後、僕とあの少女は再び会うことになってしまうのだが、そんなこと今の僕は知るよしもなかった
to be continue・・・