おお振り(小説)
□‐あの日の君は‐
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オレ、絶対にプロ野球選手になるんだー!!
そう言った彼が、高校を卒業して数年たった今、どこで何をしているのか
オレは、 知らない。
‐あの日の君は‐
高校を卒業したオレは大学へ行かず、就職した。
進学しないことを皆に告げると、親、先生、友達…皆に驚かれた。
ただ一人
恋人をのぞいて。
「なんで、驚かねぇかって?」
理由を聞いてみたらアイツはこう言った。
「オレさー花井のこと、好きだから!ゲンミツに!」
質問の答えになって無いが、嬉しかった。
「なぁー花井は?オレの事すき?」
あの時は恥ずかしくてとてもじゃないけど言えなかった言葉。
オレも大好きだよ。
簡単な言葉なのにどうして伝える事が出来なかったのだろうか。
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