おお振り(小説)
□‐その理由‐
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なんだあいつ…男のくせに髪なげー…
入学式で初めてあいつを見た時そう思った。
‐その理由‐
オレは、野球部の見学に来ている…はずだ。なのに、なぜあいつがいるんだ!
さっき髪なげーと思ったやつ。絶対野球部じゃねぇと思ったのに。
ありえねぇだろーが。
…正直、見とれていた。
綺麗な髪。光に当たって、透けて見える。
キラキラしてんな…
あの髪に触れたい。
野球部に入部して、合宿をして、試合をして、オレ達はすぐに仲良くなった。
他の部のやつらに、羨ましがられるほど。
なにもしていなくても、自然と集まるほど。
あの髪の持ち主とも、すぐに仲良くなった。
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