情熱の扱い方〜前編〜

□刺激はいらん!
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集合場所の鎌倉なんて、ウチから目と鼻の先。
支度して電車かバスに乗ればすぐなんだけど、それが面倒。
京都で溜まった疲れが抜けないどころか、溜まったものが吹き出し続けているような感じ。

4月はいつものことながら、新卒軍団とかが入社して、上旬は対応が大変。
本当は3月の休日勤務分の代休を取りたかった、無理なのは知りつつも。

昨日も新人歓迎会(の様子は番外編で)で夜遅かったのに・・・・・・。

もう、動けない。

恋って勢いが必要。

そして、何事も体力勝負なんだわ。
休日は眠り姫状態じゃ、何のために仕事してるのやら。
本当にこのまま朽ちてしまう。


それでもいいかな〜。

本当のところ、今日は1日眠っていたい。


まあ、でも。
そうも言ってられないか。
回覧板とか回ってくるかもしれないし、誰か来るかもしれないし。


仕方なくのそのそと着替えて、台所へ。
これからお昼に帰ってくる父と、そのへんにいる祖父のために余っていたご飯を炒飯にする。
自分も軽く食べてから、縁側でお化粧をして・・・・・・。

ああ、眠い。

せっかくのお休みに外出か〜。
寝てたいよ〜。
刺激なんていらないよ〜。
縁側でゴロゴロなんて最高なのにな〜。

なんで澤村君に会えるのに腰が重いんだろう。


ドキドキするのに体力が必要なのよね。
枯れてくるとどうしようもないな〜。


お化粧がおかしくないか、鏡を見てみる。

あ。
あれ?

顔、うぶ毛がひどい。
私、光が当たるとこんな顔?
澤村君に見せられないよ。
いや、誰にだって見せてはならん。
これは剃らなきゃ。
お化粧落としてやり直しだわ〜!

・・・・・・めんどくさい。
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